IoT向け通信技術として注目を集めている「LPWA(Low Power Wide Area)」だが、複数の規格やサービスが登場しておりさながら群雄割拠の様相を呈している。本格展開はいずれも行われていないが、既に生き残りを賭けた争いが始まっている。
2016年あたりから通信キャリアを中心としたトライアルが行われていたLPWA(Low Power Wide Area:低消費電力・広範囲を特徴とする無線通信技術の総称)。2017年3月は利用(導入)側企業による、LPWA対応の動きが多く見られた(関連記事:IoTやM2Mで注目される通信技術「LPWA」とは何か)。
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関連するニュースをざっと拾ってみてもこのような具合で、まるで年度末にあわせたかのように駆け込みでのプレスリリースが出されている。
2016年度というくくりにまで目をやると、2017年2月27日には京セラコミュニケーションシステムがSIGFOXのサービス開始を発表したり、同年1月17日には明電舎がLPWAを使用した防災監視サービスの実証実験開始をアナウンスするなど、単にキャリアだけでなくさまざまなメーカーがLPWAをベースとした新しいサービスの在り方を模索したり、あるいは実際にサービスを開始したりしている。
ここまでNB-IoT、SIGFOX、LoRaWANといった特定サービスを指さずにLPWAとぼやかして書いたのは意図的であって、実のところ、どのサービスが生き残るのか、あるいは複数のサービスが共存しえるのか分からないからだ。
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