シーメンスは、シミュレーションソフトウェアの最新版「STAR-CCM+ v12.02」を発表した。
シーメンスは2017年2月、シミュレーションソフトウェアの最新版「STAR-CCM+ v12.02」を発表した。設計やシミュレーション結果を写実的にレンダリングできるレイトレーシング手法を導入し、可視化性能を高めた。
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最新版には、映画やコンピュータゲームで用いるコンピュータ生成画像(CGI)の特殊効果を与える技術を導入した。これにより、シミュレーション結果が写実的に可視化され、設計中の製品が現実世界でどう作動するか理解しやすくなる。この可視化能力は、シミュレーションを専門としない人にシミュレーション結果を説明する際にも効果的だ。
また、適応型グリッド機能に加え、加熱炉/改質器/エンジン筒内燃焼やガスタービンのような反応流れを扱う製品のシミュレーション処理速度を加速する機能を追加した。適応型グリッドは全てのフレームレットモデルに適用可能で、精度はそのままに計算時間を大幅に削減できる。これらの機能により、設計効率が向上し、最先端の予測型エンジニアリングが可能になるという。
さらに同バージョンは、固体酸化燃料電池(SOFC)で発生するような電気化学の解析に使用する多成分気体/液体の化学種と固体イオンモデルも含んでいる。同製品のユーザーは、SOFCの効率をさらに向上するためにデジタルツインを構築でき、よりクリーンな発電セルが得られる。
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