IoT時代の組み込み系ソフトウェア品質(7)
ソフトウェア品質は規則やテストではなく「ヒト」が作る(2/5 ページ)
継続こそ品質の大事、ヒトこそ継続の大事
品質活動は継続的に運用されることが大事である。品質活動を継続することで、品質データの連続性が生まれ、品質制御の結果が時間的推移で観測でき、品質制御の効果が歴史的に評価できる。
品質管理は品質活動が継続されることを前提に実施される。品質活動はまさに川の流れのように絶えることなく実施されなくてはならない。水の流れは強くないが絶えることなく確実に流れる。一方、燃え盛る火のように、一時的には派手な活動であっても火はその内に燃え尽きる。一時だけの活動ではダメなのだ。
活動を継続させるのも規則では難しい。たとえ、規則によって活動が継続的に運用されているように見えても、その活動は儀礼的なものに成り果てる。
継続はヒトである。ヒトの思いが継続させる。ヒトの思いは伝搬して周囲を巻き込み、全体に伝わる。継続を規則だけに頼ると、継続は表面だけになる。品質活動の継続も同じだ。品質活動を継続させるのもヒトであり、品質向上の思いが周囲に伝搬し、品質活動を継続させる。
規則とヒトの違いはどこから来るのか。それは品質向上に対する思いの強さであり、その伝搬の強さである。規則とヒトの違いは品質向上に対する思いの強さであり、その伝搬の強さである。そして思いを伝搬させるにはどうすればいいのか。簡単なコツを紹介する。品質向上の思いをヒトからヒトへ伝える触媒は「事故に遭うこと」である。事故という手ごわい共通の敵に対する危機感が、ヒトと組織を成長させる。危機感がなければ、対岸の火事のように傍観者になる。
それに日本的評価では、全てを順調に仕事をこなすヒトよりも、事故に遭って、それを乗り切ったヒトが評価される。たとえ、事故の原因がそのヒトにあってもだ。だから事故に遭えばラッキーである。これを乗り切れば、事故の責任はうやむやになり、さらに評価もされるし、今後の品質活動にも精が出ることは間違いない。きっと、事故と品質向上の伝道者(エバンジェリスト)になれるだろう。
しかし事故にはそう遭遇しない。疑似的体験になるが、失敗事例の報告会はいい啓蒙になり、継続の糧になる。ヒトは(特に日本人は)成功から学ぶのではなく、失敗から学ぶのが好きだ。他人の不幸は蜂蜜の味かもしれない。
失敗事例報告会は、その失敗からの立ち直りがオチとして仕込まれている。オチがある失敗事例は多くなく、失敗に終わった事例はなかなか発表されない。しかし、失敗で終わったママの事例もおいしいので、失敗だけの事例も恥を忍んで発表してほしい。自分は発表したくないが。
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IoT時代の組み込み系ソフトウェア品質
組み込みソフトウェアにおける「品質」とは、一体、何者であろうか。多用されている言葉であるがその実態はようとしてしれない。この連載ではIoT時代の組み込み系ソフトウェアの品質」をテーマに開発現場の目線で見ていく。出演者は情報系に籍を置く大学1年生の紅美 香美(くみ こうみ)と品質 寛容(しなしち ひろい)。
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