IoTとAI、ビッグデータ時代のソフトウェアテスト(7)
ソフトウェアテストの試練(後編)―IoTとAI、ビッグデータが愛したテスト(1/4 ページ)
IoTとAI、ビッグデータが一般化した時代に求められるソフトウェアテストとは、どのようなものになるのか、今回は新時代に求められるテストの必要条件とは何かを見ていくことにする。
前回はテストの前提となるソフトウェア開発について、伝統的なウオーターフォール型開発からアジャイル型開発、そして新時代の開発までを紹介した。ソフトウェアテストもソフトウェア開発プロセスの一端であることから開発プロセスを振り返りつつ、ソフトウェアテストを見ていくことにする。
従来手法の怨念
ここでは従来のソフトウェアテストをもう一度振り返ってみることにする。
連載の第3回と第4回ではウオーターフォール型開発におけるテスト手法を中心に取り上げ、第5回では工程別のテスト施策として、単体テストから結合テスト、システムテストを紹介した。そこで取り上げたウオーターフォール型開発のV字モデルを図1に示す。
このV字モデルの施策は、システムテスト開始時に問題を一斉に噴出さないための仕様確定の方法であった。秘術として、仕様を早期に確定し、清く美しく管理されたテストの方法を紹介した。
ウオーターフォール型開発がある一方で、アジャイルソフトウェア開発もある。ちなみにアジャイル開発は総称であり、個別のアジャイル開発が多く存在している。しかし多くのアジャイル開発のテストではXP(eXtreme Programming)で提唱されたテストファーストからテスト駆動開発までの精神が受け継がれている。
しかし第1回で言及したテスト原則3「初期テスト」は仕様変更の柔軟さをかえって阻害する。テストファーストは仕様を初期に明確化する利点もあるが、それに縛られる欠点もある。このためテストファーストのときはテストケースの作成に柔軟さが必要であるが、それもソフトウェアの規模が大規模になると心理的・経営的抵抗が大きくなり、柔軟さは失われてゆき、やがてテストファーストは儀礼だけになる。
これを防ぐには、テストケースを誰でも自由に参照し、誰でも気楽に容易に変更できるようにすることである。テストケースをみんなの宝物にするのではなく、みんなの日用品にするのである。このような秘術が新時代のテストにつながっていく。それではいよいよ新時代のソフトウェアテストを見ていくことにする。
とあるテスト現場より(1)
A:「アジャイルも古いんですか?」
B:「21世紀初頭の宣言から随分、たっているし、それに第3世代とか出てきたからな」
A:「やっぱ、アジャイルという言葉に新鮮味がなくなったからですか?」
B:「いやアジャイルの意味が分からなかっただけだ。でもアジャコングなら分かるぞ」」
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
IoTとAI、ビッグデータ時代のソフトウェアテスト
言うまでもなくソフトウェアテストは重要だが、IoTやAIなどの新しい概念によってソフトウェア自体の在り方が変わりつつある中、旧来からのテストを踏襲するだけでは成果は得られない。新時代のソフトウェアテストについて、考察する。
この記事の著者
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社 Green AI] AIで脱炭素計画を最適化、初年度からエネルギーコストとCO2を削減する方法 -
市場調査・トレンド
[スマートジャパン編集部] 「ペロブスカイト太陽電池」の普及戦略が公表 政府が目指すコスト・導入量のロードマップを解説 -
市場調査・トレンド
[スマートジャパン編集部] 導入が加速する再エネ・系統向け蓄電システム コスト・収益性の現状分析 -
技術文書・技術解説
[スマートジャパン編集部] いまさら聞けない「ペロブスカイト太陽電池」の基礎知識と政策動向 -
技術文書・技術解説
[スマートジャパン編集部] 「ペロブスカイト太陽電池」の開発動向、日本の投資戦略やコスト目標の見通しは?
関連記事
こんなメディアも見られています
TechFactoryに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
特集
- マテリアルズ・インフォマティクスの動向調査
- 研究・開発職のデジタル活用調査
- 設計・解析業務におけるAI活用
- 3Dプリンタ利用動向調査
- CAD利用動向調査
- つながる工場の現状と課題
- 製造業におけるAI開発および活用の実態
- 設計・製造現場における品質管理
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
EE Times Japan×EDN Japan 統合電子版:フィジカルAIが生み出す新たな「設計思想」――電子版2026年8月号
-
2
半導体装置メーカー 業績まとめ【2027年3月期第1四半期】
-
3
新入社員に読んで欲しい鉄鋼材料の基礎知識まとめ(Part4)
-
4
一時は時価総額トヨタ超え キオクシア2026年度の動向
-
5
微細配線間の絶縁劣化をどう捉える? 先端パッケージ評価の最前線
-
6
新入社員に読んで欲しい鉄鋼材料の基礎知識まとめ(Part1)
-
7
EE Times Japan×EDN Japan 統合電子版:2026年上半期の半導体業界を振り返る――電子版2026年7月号
-
8
新入社員に読んで欲しい鉄鋼材料の基礎知識まとめ(Part3)
-
9
CADツールの見直しは本当に必要? 切り替えの理由と効果を7つの質問で検証
-
10
新入社員に読んで欲しい鉄鋼材料の基礎知識まとめ(Part2)
TechFactory SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechFactoryをフォロー