IoT時代の組み込み系ソフトウェア品質(2)

組み込みソフトウェア品質の「特異性」と付き合い方(1/7 ページ)

ソフトウェアが無形のモノである以上、その「品質」も推して知るべし。把握も容易ではない。まずは「ソフトウェアとは何者か」を考察した上で、組み込みソフトウェア品質についての歩みを進めたい。

 ソフトウェアは水のように生々流転を繰り返し形も色もない。モノとコトの両面を持つ不思議なものである。そしてソフトウェア品質はこの奇妙奇天烈なソフトウェアを対象にした品質であり、まことに厄介な代物である。

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1.ソフトウェアとは何者か

 ソフトウェア品質を見ていく前に、そもそもソフトウェアとは何者か、どんな性質があり、どんな性格をしているのか、どんな振る舞いをするのか。それを見ていくことにする。

1.1 ソフトウェアは見えない不思議なもの

 ソフトウェアは単純なモノではない。直接は見ることも聞くこともできず、プログラムリストとして、画面や紙にプログラムを転写させることでのみ、やっとその存在を確認できる。

 ソフトウェアはハードウェアがないと動かず意味もないが、ハードウェアを動かす手順書のようにハードウェアを支配する。そしてソフトウェアは固定的な手順書から成長して、より動的により抽象的なものになることができ、人工知能などのように1つの思考にもなることができ、さらに思想にもなりえる千変万化の不思議なものである。

図1.ソフトウェアは見えない 図1.ソフトウェアは見えない
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IoT時代の組み込み系ソフトウェア品質

組み込みソフトウェアにおける「品質」とは、一体、何者であろうか。多用されている言葉であるがその実態はようとしてしれない。この連載ではIoT時代の組み込み系ソフトウェアの品質」をテーマに開発現場の目線で見ていく。出演者は情報系に籍を置く大学1年生の紅美 香美(くみ こうみ)と品質 寛容(しなしち ひろい)。

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この記事の著者

五味弘
五味弘

OKI(沖電気工業) シニアスペシャリスト、エバンジェリスト。博士(工学)。 ソフトウエアの開発支援・教育に従事。電子情報振興協会(JEITA)専門委員会の委員長や情報処理振興機構(IPA/SEC)などの委員多数。三重大学などの非常勤講師も務める。エンタープライズ系と組み込み系におけるソフトウエア開発の知見融合が関心事。 共著書に『定量的品質予測のススメ』(オーム社、2008年)、『プログラミング言語論』(コロナ社、2008年)などがある。

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