IoT時代の組み込み系ソフトウェア品質(2)
組み込みソフトウェア品質の「特異性」と付き合い方(2/7 ページ)
1.2 ソフトウェアを科学する
ソフトウェアはプログラムとデータから作られ、プログラムはハードウェア(コンピュータ)に対する何らかの羅列である。
命令型プログラミング言語(手続き型プログラミング言語)において、プログラムは命令(手続き)の羅列であり、オブジェクト指向言語のメソッド関数も命令の羅列である。論理型プログラミング言語ではこうあるべきだという論理(宣言)の羅列であり、関数型言語では関数(数式)の羅列である。コンピュータにおけるアルゴリズム(計算方法)はこれらプログラムを抽象化したものである。
機械語のような原始的なレベルで見ていくと、プログラム格納(内蔵)方式のノイマン型コンピュータにおけるプログラムはまさに手順書(命令書)であり、またコンピュータに格納されるという意味でデータでもある。プログラムとデータには本質的な差はないのだ。
つまりソフトウェアは、コンピュータにアルゴリズムを実装するものである。その手順書がプログラムだ。そのプログラムにデータを与えることで、そのプログラムで実装されたソフトウェアがコンピュータで動作する。
これらのソフトウェアとプログラム、アルゴリズム、データ、コンピュータのそれぞれに「品質」があり、最終的にはこれらを全て含んだ「ソフトウェアシステムの品質」を考えていく必要がある。
1.3 ソフトウェアを計測する
ソフトウェアを「計測」「制御」「管理」しなければ、その品質は語れない。このソフトウェアの外面を静的に計測することはそう難しくない。プログラムやデータのいろいろなサイズを計測すればいいからだ。
ソフトウェアを開発するプロジェクトの数値も計測できる(一番大事なお金に関する数値はシビアに1円単位で計測している)。ソフトウェアを外面的に計測するツールも多くあり、実際に多くの企業でツールを使って、ソフトウェアの計測を実施している。
そして計測や測定した結果、閾値以上に外れているときは、プログラムのリファクタリングといった対策をとる。その一方で、プログラムの動的な側面を計測するのはコストが掛かる。例えば、各種の性能測定をするのは多くのコストが掛かる。それでもコストを掛けさえすれば、計測は一応、可能である。
しかし、プログラムの「良さ」や「悪さ」といった「いい加減さ」の品質を計測するのは困難であり、欠陥数を計測するのも面倒である。もっと面倒なことにプログラムの魅力を計測することがあり、それは多分、魅力を想像想像(妄想を含む)でしかできない。このようにソフトウェア品質の計測は難しい。次節では計測対象となるソフトウェア品質そのものについて見ていくことにする。
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IoT時代の組み込み系ソフトウェア品質
組み込みソフトウェアにおける「品質」とは、一体、何者であろうか。多用されている言葉であるがその実態はようとしてしれない。この連載ではIoT時代の組み込み系ソフトウェアの品質」をテーマに開発現場の目線で見ていく。出演者は情報系に籍を置く大学1年生の紅美 香美(くみ こうみ)と品質 寛容(しなしち ひろい)。
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