ミマキエンジニアリング 3DUJ-553
ワンランク上の“美しい造形”を可能にするUV硬化インクジェット方式フルカラー3Dプリンタ
ミマキエンジニアリングは、「世界初」をうたう1000万色以上のフルカラー造形を実現するUV硬化インクジェット方式3Dプリンタ「3DUJ-553」の販売開始を前に記者説明会を開催。同製品の特長や市場性の高さをアピールした。
ミマキエンジニアリングは、「世界で初めて」(同社)という1000万色以上のフルカラー造形を実現するUV硬化インクジェット方式3Dプリンタ「3DUJ-553」の販売を2017年11月から開始する。同製品の主な特徴は1000万色以上のフルカラー表現、クリアインクによる表現、滑らかな造形物、サポート材の簡単除去、内部監視カメラの搭載、カラープロファイル対応などで、価格(税別)は1780万円。販売目標は年間100台としている。
3Dプリンタ市場は、北米、欧州をはじめ世界中で拡大を続け、その用途は製造業を中心に教育、建築、医療といった分野へと広がりをみせている。3DUJ-553は、これまでの2Dの高画質業務用インクジェットプリンタ開発で培ってきた技術を生かし、世界初(同社調べ)となる1000万色以上のフルカラー造形を実現した。造形後の色付けでは難しかった豊かな色彩表現により、立体造形のオブジェクト看板や建築模型といった最終製品用途で活用できる。造形には、UV光を照射することによって硬化するUV硬化インクを使用。積層ピッチは最小22μmを実現した。また、水溶性のサポート材インクを採用することで、繊細なデザインの場合でも造形物を破損させることなく、簡単にサポート材を除去できる。同社が業務用インクジェットプリンタ分野でイノベーターとしてけん引してきたサイングラフィックス市場、インダストリアルプロダクツ市場に向け、同製品を活用したビジネス提案を行う方針だ。
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Mimaki技術をフル活用した期待の3Dプリンタ、その実力は?
3DUJ-553の造形方式にはUV光(紫外線)を照射すると硬化するUVインクを一層ずつプリントし、それを積み上げることで造形する「UV硬化インクジェット方式」を採用した。スライスした3Dデータを、カラーインクとサポート材インクで同時にプリントすることで造形していく。造形後に着色するのではなく、カラーインクを使用して造形していくため美しいフルカラー表現を実現する。他の3Dプリンタでは石こう方式を採用しているところもあるが、同社では「石こう方式では、色が染まり切らなかった粉体などが表面に出てきて全体的に白っぽい発色になることがみられる。3DUJ-553はカラーインクで造形、着色を同時に行うことで、Japan Colorに対して89%の色域をカバーしている。また、透明度の高いカラーインクで造形することで、外部からの光が白色インク層で反射し、白色インク層を背景に発色の良い造形を実現する」とUV硬化インクジェット方式の優位性を強調した。
搭載するヘッドの数は8個。インラインで装備している。インクのスロット数は8スロットで、造形できる領域はXYZ方向508×508×308mm。3DデータフォーマットはSTL、OBJ、VRML、PLY、3MFの5つに対応する。
インクにはモデル材インクMH-100のシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)、ホワイト、クリアの6色を用意した。このうちシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックは1リットル容器で供給。価格は3万1900円(税別)。ホワイトとクリアは4.8リットルボトルで提供し、価格は13万6100円(税別)。また、サポート材インクとしてSW-100を4.8ボトルで供給し、価格は6万7800円(税別)となっている
この他、インクジェット方式3Dプリンタとしては世界初(同社調べ)となる、カラープロファイルを採用した。Adobe Photoshopにカラーマネジメントソフト「MPM3」(オプション)で作成したカラーシミュレートプロファイルをインストールすることにより、PCのモニター上でプリント後の色が確認でき、モニター上の色と造形物の色を近づけることが可能。色の調整に掛かる時間を短縮する。
さらに、クリアインクを用いた透明表現だけでなく、クリアインクとカラーインクを同時に使用することで、半透明のカラー表現が可能だ。内部からライトを当てると見え方が変わる仕掛けサインや看板などにも使用できる。カラーインクとクリアインクを組み合わせることで、デザインの可能性が大きく広がる。
3DUJ-553は同社の技術を結集した精巧な造形表現も大きな特徴だ。高画質が求められる業務用インクジェットプリンタ開発で培ってきた、独自の波形コントロール技術と高精度なインク吐出技術により、狙った場所に正確にインクを着弾させる。この高い着弾精度により、ディテールまでこだわった精巧な造形を実現する。造形モードとしては、積層ピッチが32μmの標準モード、同42μmの高速モード、同22μmの高精細モードの3種類があり、造形時間(10×10×10mmの造形時)は、高速モードが1.2時間、標準モード1.5時間、高精細モードが2.3時間となっている。
インクはアクリル系樹脂を使用し、ABS樹脂同等の強度を実現しているため、ドリルなどを使用した穴あけやネジの取り付けが可能だ。オーバーコートも使用できるため、最終製品としてより美しく仕上げられるとともに、耐候性に優れ固定することが求められる看板用途などにも効果的に活用できる。オーバーコートを使用することで、表面をより滑らかな仕上がりにするとともに耐候性も高めている。ネジを固定した状態で、5kgの引っ張る力を加えても耐えられる強度を備えており、看板の取り付けの際にも便利だ。
この他、作りやすさも追求しており、造形の過程で必要となるサポート材に、水溶性のサポート材インクを採用した。「水に漬けることでサポート材を除去でき、削り取る必要がなく、繊細なデザインも造形物を破損することなくきれいにサポート材を除去できる」(同社)と手軽に仕上げを行うことが可能だ。
さらに、UV光(紫外線)を照射することによって硬化するUVインクを使用。紫外線の光源にはLEDを採用しているため、熱による造形物への影響が少なく、点灯の起動時間が不要。長寿命&省電力で、ランニングコストを削減できる。
これらに加えて3Dプリンタの動作状況、造形の進捗状況が遠隔地から確認できる「造形監視用カメラユニット」を搭載。常にプリント状況を確認できることで、ミスプリントによるロスを削減する。なお、新製品には3Dレイアウトソフト「Mimaki 3D Link」を標準添付。造形ジョブを作成し、本体へ出力するソフトで、見積機能を使って造形時間と想定インク使用量なども算出できる。
同社ではサイングラフィック市場に向けては、3D造形によるリアリティーのある立体モチーフと2Dを組み合わせたオブジェクト看板の存在感や1000万色以上のフルカラーを実現し、さらにカラープロファイルを採用した色調整で色の再現性を高めることを提案していく。インダストリアルプロダクツ市場に向けては、ディテールまでこだわった精細な造形、フルカラーが求められるフィギュアなどの最終製品や立体地図作成、オーバーコートの使用やネジの取り付けといった後加工も可能であることを訴求する。
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