モノづくり技術者の転職ゲンバから(8)
技術未経験からモノづくり技術職へ――オリジナルマッチングによる転職成功事例(1/3 ページ)
転職を考えているエンジニアの皆さん、これからの転職活動に不安はないでしょうか。本連載では“転職活動のリアルなお話”を交えながら、皆さんの今後のキャリアを考える上でのヒントを提示していきます。第8回では、技術未経験から技術職へのチャレンジ事例を紹介しながら、転職成功の秘訣(ひけつ)や注意すべき点などについて取り上げます。
前回は、「オリジナルマッチングによる転職成功事例」をテーマに、ミスマッチ職種から適性職種へのキャリアチェンジについて取り上げました。
今回も引き続き、実際にオリジナルマッチングで転職に成功した方々の事例にフォーカスし、転職までの経緯や裏側も含めた“リアルなお話”をお届けしたいと思います。
未経験でもチャレンジしたい職種
皆さんは、今、やりたい仕事に就いていますでしょうか? そもそも、現在の職種を選んだのはなぜでしょうか?
就職前の学生時代を振り返ってみると、多くの場合「将来やりたいことがハッキリしていた人」と「やりたいことを必死で探していた人」に分かれるのではないでしょうか。前者であれば、やりたいことを実現できそうな就職先を選んだと思いますし、後者であれば、情報収集をして企業や求人内容から自分なりに基準を作って、就職先を選んだのではないでしょうか(ちなみに筆者は後者でした)。また、やりたいことがハッキリしていても、何らかの事情でチャレンジを断念したというケースもあるかと思います。
仕事というものは、実際に働き出してからでないと分からないことがたくさんあります。理想の就職先に入社できたとしても「思っていた仕事とは違う」「自分には合っていないかも……」といった気持ちが芽生えることもあります。あるいは、「就職して実際に働いてみて、本当にやりたいことが見つかった」というケースもあるでしょう。あるいは、学生時代は事情があって断念したが「やはり今からでもチャレンジしたい」という思いを抱くこともあり得ます。
新卒時よりも意欲が高い!?
何かしら一度は仕事を経験した上で出した結論というのは、当然ですが、学生時代に初めて就職を考えたころよりも具体的で現実的です。業種や職種、あるいは具体的な企業名までしっかりとイメージできます。そのため、本人の意欲も高く、何を準備すべきなのかも比較的明確です。
また一からやり直してでもチャレンジしたいという思いは、相当な覚悟だと思います。現在何らかの仕事をしていれば、それなりにスキルも身に付き、ある程度の給与も得ることができます。そうしたものを全てリセットして新たなチャレンジをするというのですから、キャリアコンサルタントとしても何とか応援したくなります。
未経験でも技術者になれるのか!?
ただ、そうはいっても未経験者にそのようなチャンスがあるのでしょうか? 特にそれが技術職であった場合、その可能性は本当にあるのでしょうか!?
ずばり可能性はあります! しかし、可能性が高いとはいい切れません。
考え方として大切なのは、「誰でも最初は未経験である」ということです。就職活動をすると、学生時代の勉強や研究の内容を必ず問われます。中には、仕事につながる実践的な経験を積んでいる学生もいますが、そのほとんどはプロから見て“経験”とは評価してもらえません。つまり学生の多くが“未経験”です。それでも新卒時にはたくさんの求人があり、未経験の学生が就職して技術者に育っていくのです。
その入り口が「既卒」や「第二新卒」「未経験転職」になっていくと、どんどん狭くなっていきます。なぜでしょうか? それは採用する側の都合でしょう。新卒採用の場合は時期が決まっており、多くが4月入社で、採用活動開始時期も前年には決まっています。そのため、企業としても計画的な採用活動が行えます。採用人数を決め、採用スケジュール、予算確保、入社後の教育、未経験の学生を採用し、一人前の技術者に育てるまでの道を想定できるのです。また、「直前まで専門教育を受けていた」という評価も大きく影響しています。
チャレンジにはリスクが伴う
また当然ですが、希望の職種に未経験で挑戦するという大きな決断をするわけですからリスクもあります。例えば、「チャレンジしてみて、実際に思っていたものと違っていた」「いくら頑張ってもできない……という技術的な挫折」「つらい下積み」「年齢と経験のギャップ」「年齢と収入のギャップ」などが挙げられます。
ここでは、特に現実的な問題である“年齢と収入のギャップ”を取り上げます。
実際、転職支援をしていて、未経験チャレンジを希望する方に求人を紹介すると、「技術職になれるかもしれない!」という気持ちで非常に盛り上がります。顔を見ると「すぐにでも応募したい」と書いてあるのです。しかし、現実的な問題として“採用時の給与”の話をすると急にテンションが下がる方がいらっしゃいます。確かに誰も収入が減ることを望みませんし、現実的に生活が厳しくなる場合もあり得ます。ただ、よく考えていただきたいのが“未経験で今と同じ給与を望むのは難しい”ということです。新卒と同等、あるいはそれよりも低いこともあります。新卒よりも低い場合の理由としては、「新卒が学校で学んでくるようなことを一から教えないといけない」という考えが企業側にあるからです。つまり前述の通り、直前まで専門教育を受けていた新卒の評価が高くなるのです。
なかなか厳しい現実ですね。「独身で若い人しかチャレンジできないじゃないか!」という声が聞こえてきそうです。残念ながら、現実的にそうなってしまうことが大半です。企業も未経験の人に高い給与を支払うはずがありません。給与を上げたければ、早く実力を付ける以外道はないと思います。ですから、実質求人には年齢制限があるような感覚になるのです。
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モノづくり技術者の転職ゲンバから
転職を考えているエンジニアの皆さん! これからの転職活動に不安はないでしょうか? 本連載では“転職活動のリアルなお話”を交えながら、皆さんの今後のキャリアを考える上でのヒントを提示していきます。自身の転職、エンジニアとしてのキャリアビジョンを見つめ直すきっかけにご活用ください。
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