PwC 自動車産業セミナー 講演レポート
自動車産業、変革の時代をどう生きる? 未来への処方箋(3/3 ページ)
サプライヤーを中心に共用化・標準化のエコシステムが形成されていく
世の中の変化と自動車メーカーの動きは、自動車部品業界の供給商品および価値にも大きな影響を与えている。新たな付加価値の出現は自動車を構成する要素にも新たな変化をもたらしており、自動化、コネクティッドなどの新技術の導入で従来部品が必要なくなるケース、新たな需要が発生するケースが考えられる。例えば、電動化によりエンジンの需要は減り、モーターやバッテリーの需要が増えるなどだ。また、部品だけでなく、車体を軽量化するための素材や加工方法などにも影響を及ぼしている。この他、電子部品の効率を高めるための磁性材、回路の材料なども出現してきた。さらに電動化により部品点数は減少し、逆にソフトウェアの需要が増えてきている。こうした中で、白石氏は今後需要が増える部品として、HMI(ヒューマンインタフェース)にかかわる部品に注目。「人と接点を持つ部品。例えば、シートなどは大きく変化してくるだろう。タッチスクリーンなども含めて、従来型の自動車メーカーから見ると価値があるとは思えないような発想が、新たな価値を創造する」と予測している。
この他、差別化要素・共用化要素の仕分けの仕方、判断の仕方が大幅に変わる可能性についても指摘する。共用部品に対しては業界内でエコシステムが構築されていくことを予想。自動車メーカーにとって電動化や自動運転化などの新たな技術要素は大きなコスト上昇要因となる。そのため、さらなるコスト圧縮の要請は従来差別化されてきた各社個別の要素にもおよび、業界として共用化・標準化のためのある種のエコシステムがサプライヤーを中心に形成される可能性もありそうだ。
こうした動きはサプライヤーの経営にも大きく影響する。その結果、ポートフォリオの組み換えと顧客獲得のためのM&Aの活発化やグローカル経営、現地に根差したビジネスの進展、それを支える「経営/経営陣のグローバル化」の進展が考えられている。
◎併せて読みたいお薦めホワイトペーパー:
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