中小企業のためのIT活用のススメ(1)
インダストリー4.0時代の到来を前に、電子化が進まぬ昭和なデータ管理をしていませんか?(1/3 ページ)
本格的な第4次産業革命(インダストリー4.0時代)の到来に向け、IoT活用への期待が非常に高まっている。この大きなビジネスチャンスをつかむべく、大企業を中心にさまざまな戦略、施策が打ち出されているが、果たして中小企業はどうすべきか? 大変革の潮流に飲み込まれないために何ができるのか? そのヒントを提示する。
1.はじめに
今、世の中は「第4次産業革命」の時代だといいます。「インダストリー4.0」という言葉で語られることもあります。IoTの技術が注目されたり、人工知能(AI)で仕事の仕方ががらりと変わると未来予測をしていたり、今ちまたではさまざまな視点でビジネスの大変革を唱える声が多く聞かれるようになりました。筆者も、今から4年ほど前に、IoTという単語があることを知りました。そしてそれが「モノのインターネット」と訳されることを知り、「何だか変な言い方だなぁ」と感じていました。
ところが先日、家族とゴールデンタイムの娯楽TV番組を見ていたら、「私たち○○企業はIoTを目指します」といったスポンサー企業のコマーシャル映像が流れていました。IoTという専門用語が、お茶の間の日常会話の中にも入ってきています。これは一時的な流行語なのか、実際に商売のメリットになる取り組みなのか、ただの客寄せ目的なのか、さまざまな臆測や想像が頭の中を巡ります。IoTの訳語の良しあしはともかく、モノに通信機能が備わることで、遠隔地の様子がインターネットを経由しながら手に取るように分かるといいます。今までの商売の仕方とは異なった新しいビッグチャンスがありそうだと、大きな期待感を多くの人々が持つようになりました。
さて、中小企業の皆さんは、このような状況をどのように捉えているでしょうか。ややもすると、自分たちとは無関係で、むしろ大企業が考えていることだと、少々冷めた見方をする人もいるかと思います。「職場の作業効率が悪く、てんてこ舞いで、IoTどころじゃないよ」と思っている人も少なくありません。
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2.仕事の電算化(IT活用)進んでいますか?
会社の規模はたとえ小さくても、自社製品の設計や製造、販売や取り付け工事、そしてアフターサービスに至る一連のモノづくり現場では、あらゆる情報がデジタル化されています。多くの仕事がPCなしでは何も進みません。2016年版の中小企業白書を読むと、中小企業におけるインターネットの普及率は、大企業と肩を並べて、ほぼ100%だそうです。ネットを活用したビジネス環境は既に整っているといえます。
ところが、紙による手書き伝票や書類はなくなりません。取引先と交わした設計図面が、事務所のキャビネットのバインダーに整理されて、物理的に保管されていることはよくあることです。では、そのバインダーは持ち歩いて活用できる情報源かといえば、そのような利用が社内的に認められていないこともよくあります。実際、毎日の取引先とのやりとりは、電子メールに文書ファイルやCADデータなどを添付しながら、相手と情報交換を行い、仕事を進めています。紙図面を宅配便で送るより、電子データにして電子メールで送った方が、現代のビジネス交渉では都合がよいでしょう。
では、電子データの整理術はどうでしょうか。例えばCADデータの情報管理は、紙のバインダーのように丁寧に整理整頓をしているのでしょうか。実際、2016年版の小規模企業白書を見ると、小規模事業者の実に20%が情報管理に関してITを全く活用していないというのです。
中小企業におけるインターネットの普及率がほぼ100%の中、会社経営にとって重要な製品データの情報管理の仕組みが、30年前の昭和文化のままだという企業は少なくありません。
今、インダストリー4.0の時代の好機をつかまえて、商売を拡大し新規事業を狙いたいと思ってみても、電子データの整理整頓術が身に付いていないと、せっかくのビッグチャンスを逃してしまうことになります。仕事の電算化(IT活用)による作業の効率化によって、新しい時代の働き方改革を実践する方法とは何でしょう? 今回の連載を通じて、中小企業にとっての“仕事の電算化”について、一緒に考えていきたいと思います。そして、その延長線としてIoTビジネスの構想をどのように狙っていくべきかをイメージできたらと思います。
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中小企業のためのIT活用のススメ
本格的な第4次産業革命(インダストリー4.0時代)の到来を前に、IoT活用への期待が非常に高まっている。この大きなビジネスチャンスをつかむべく、大企業を中心にさまざまな戦略、施策を打ち出しているが、中小企業はどうすべきか? 大変革の潮流に飲み込まれないために何ができるのか? そのヒントを提示する。◎こんなキーワードに興味のある方にオススメ:[デジタル化][デジタル変革][DX][電子化][データ活用][IT活用]
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