オムロン
FA機器のAI/IoT化計画――2020年までに完了目指す
オムロンは各種FA機器に最適なAIアルゴリズムを搭載し、熟練技術者の知見や勘をAIに置き換えることで製造業が抱える課題を解決し、“機械が人の能力、創造性を引き出す”未来のモノづくり現場の実現に取り組んでいくことを発表した。
製造現場における熟練技術者不足の解消や人件費削減に向け、FA機器にIoT(Internet of Things)やAI(Artificial Intelligence)技術を搭載しようとする動きが活発化しつつある。
オムロンは2017年4月25日、マシンオートメーションコントローラーなどの各種FA機器に最適なAIアルゴリズムを搭載して、熟練技術者の知見や勘をAIに置き換えることで、製造業が抱える人材不足や人件費に関する課題を解決し、“機械が人の能力、創造性を引き出す”未来のモノづくり現場の実現に取り組んでいくことを発表した。
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“不良を作らず、止まらない”モノづくり現場の実現へ
同社は2015年に、10万点にも及ぶ同社のFA機器を全てIoT対応することを表明しており、既に関連機器の販売を開始すると同時に、AI搭載型モバイルロボットなどの各種産業用ロボットやモーション制御技術を獲得し、これらをグローバルに提供している。また、2017年4月には「業界初」(同社)をうたうAI搭載の温度調節器の販売を開始するなど、豊富なFA機器ラインアップにAIやIoT、ロボティクス技術を組み合わせた取り組みを強化。現在は、オランダや中国、日本などの自社や顧客の工場において、各種FA機器へのAIアルゴリズムの搭載や、生産現場でのIoT活用に向けた実証実験を進めているという。
今後同社は、IoTやAI技術をモノづくり現場の「道具」として顧客が活用できるよう、マシンオートメーションコントローラーに加え、センシング機器などにも最適なAIアルゴリズムを実装し、2020年までにFA機器のAI/IoT化を完了する計画を掲げる。こうした展開により、装置や生産ラインの状態、製品の品質を保全し、“不良を作らず、止まらない”モノづくり現場を実現することで、製造現場における課題解決の支援をより一層強化していく構えだ。
「業界初」のAI搭載コントローラー、商品化は2018年を予定
この取り組みの一環として、同社は機械学習型AIアルゴリズムを搭載したマシンオートメーションコントローラーを開発したことを発表した。
同製品は、生産ラインや装置を制御するPLC(Programmable Logic Controller)機能とAI処理機能をリアルタイムに融合させた「業界初」(同社)をうたうAI搭載コントローラー。同社の幅広いセンサー機器群を用い、マイクロ秒単位で生産ラインや装置の状態をリアルタイムに監視し、AIに学習させた「因果モデル」を基に“いつもと違う動き”を推定して、異常が発生する前に安全に装置やラインを制御する。
同製品による、生産現場でのAI活用プロセスイメージを以下に示す。
- 装置や生産ラインの振動、温度などのセンシングデータとモーターなどの出力データを時系列にリアルタイム収集
- 時系列データを基に正常時または異常時の特徴量をリアルタイムに生成
- 特徴量データを蓄積し、因果分析後、機械学習モデルを作成
- 作成したモデルデータを基に、リアルタイムに状態監視や制御へのフィードバックを実現
同社では、2016年から一部の顧客に対して同製品のサンプル出荷を開始しており、顧客や自社工場での実証実験を重ね、装置の異常を推定、分析して、装置異常に関する因果関係の知見を高める取り組みを進めている。サービス提供を含めた商品化は、2018年を予定しているとのことだ。
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