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クラウドベースの3D統合ツール「Fusion 360」とは?製造現場でこそ使いたい! Fusion 360の魅力(1)(1/3 ページ)

個人ユーザーを中心に人気を集めるオートデスクのクラウドベース3D CAD「Fusion 360」。ホビーユースだけではなく、本格的な設計業務でも活用できるというが、果たして本当なのか? “ママさん設計者”として活動する筆者が、現場目線でFusion 360の有効性や活用メリットを探る。

» 2018年05月08日 09時00分 公開

本格的なモノづくりに「Fusion 360」は使えるのか?

 非営利の個人や教育機関であれば無償、法人でも月額数千円から利用できるAutodesk(オートデスク)のクラウドベース3D CAD「Fusion 360」。2013年のリリース当初の「個人が無償で使える本格的な3D CAD」というキャッチフレーズのインパクトは絶大で、デジタルファブリケーションの流れに乗ったメイカーやモノづくり愛好家、学生などが、Fusion 360の普及をけん引しました。

 この一連の盛り上がりは、それ以前から存在していた無償3D CADと比較しても著しく、3Dプリンタブームも追い風となり、「3D CADでモノづくりに挑戦したい」と考えていた彼らの心をつかみました。また、オートデスク製品というブランド力、それを無償/安価に使えるということも、普及を大きく後押ししたことでしょう。

「Fusion 360」のCAD画面 「Fusion 360」のCAD画面

 そういう意味でFusion 360は、これまで専門家のツールであった3D CADを身近なものにしたといえます。また、Fusion 360をきっかけに3D CADに関心を持ち、設計者の道に進む人、モノづくりに興味を持つ人が増えることを考えると、社会的にも大きな意味をもたらしたといえるでしょう。

 ただ、メイカーや個人のモノづくり愛好家などが、Fusion 360の普及をけん引してきたという事実から、

Fusion 360という3D CADは、結局のところ趣味や学習用レベルの廉価版で、製造業の現場、本格的なモノづくりで使うものではない

という漠然とした先入観を持たれているのも確かで、筆者もそんな1人でした。


低価格だけじゃない、「Fusion 360」の魅力

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