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» 2017年06月19日 09時00分 UPDATE

IoTスペシャリストを目指そう(12):第12問 IoTによる付加価値向上 (1/2)

IoTプロジェクトを計画・推進するには、産業システム、法律、デバイス開発、無線ネットワーク、データ分析、セキュリティなど幅広い知識が必要となります。本連載ではIoT検定制度委員会監修の下、IoT関連の知識・スキルアップに役立つ問題を出題し、その解答を詳しく解説していきます。

[IoT検定制度委員会,TechFactory]

取得したデータを価値あるモノとするには

 IoT(Internet of Things)においては、いかに付加価値の向上を図るかが最重要ポイントであることは言うまでも無いでしょう。基本は「モノ」をつないでデータを取得し、有効活用することです。つまり、取得したデータを価値ある情報(知恵)に変化させることが重要となるのです。

 ですが、むやみにデータを収集しても意味は無く、データがどの段階で価値を生むのかを理解する必要があります。データの進化の例として下記があります。

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 さまざまな機器から収集/蓄積した「データ」を、抽出/可視化すると意味のある「インフォメ―ション(情報)」になります。それらを分析/解析することで「ナレッジ(知識)」となり、さらに試行/洞察することで「ウイズダム(知恵)」が創出され、最終的にイノベーションにつながる流れになります。

ビジネス変革

 IoTにおいては上記のデータ価値の進化とともに、他社が持っていないデータにて「差別化」を図ること、また、それらのデータを活用し、「バリューチェーン」の変革につなげることが肝要です。

 加えて、競争要因といわれる「ファイブフォース」を構成する企業間でデータを共有することもイノベーションの源泉となります。近年、多様化が進んでいる市場においてはユーザーとつながることで、「ニッチ戦略」も加速できます。

今回の問題

 それでは、IoT関連の知識・スキルアップに役立つ問題を出題します。今回は、上記のIoTによるビジネス変革に関連する問題となります(※)。

問題(12):

IoTによるデータの有効活用で付加価値を向上させ、ビジネス変革につなげることは重要です。戦略(ストラテジー)の考え方で、最も不適切なものを1つ選びなさい。

  1. 「バリューチェーン」は、競争戦略の父といわれるマイケル・ポーター氏が提唱した概念であり「価値連鎖」と訳され、IoTでつながったプロセスや組織がどの段階で価値を付加していくかを検討する際に利用できる。
  2. 「ファイブフォース」は、“業界内の競争業者”“売り手(サプライヤー)”“買い手(顧客)”“新規参入業者”“代替え品”の5つの競争要因から分析を行うことであり、IoTによる分析を加えることで新たな業界の組み合わせ(再編)につながる可能性がある。
  3. 「イノベーション」は、大きくプロダクトイノベーションとプロセスイノベーションに分けられる。IoTによる製造現場の改善などはプロダクトイノベーションに対応し、IoTによるビジネスの変革はプロセスイノベーションに対応する。
  4. 「ニッチ戦略」は、リーダ―企業と正面から戦わない戦略であり、IoTにより多様なユーザーのニーズを理解することで、リーダー企業がターゲットとしない市場で大きな利益を上げることが可能である。

※本連載の設問が実際のIoT検定にそのまま出題されるわけではありません。

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