システムシミュレーション機能を強化した「Simcenter Amesim」の最新版:シーメンス
シーメンスは、メカトロニクスシステムモデリング用の統合システムシミュレーションプラットフォーム「Simcenter Amesim」の最新バージョンを発表した。
シーメンスは2018年1月25日、メカトロニクスシステムモデリング用の統合システムシミュレーションプラットフォーム「Simcenter Amesim」の最新バージョンを発表した。システムシミュレーション機能を大幅に強化している。
◎編集部イチ押し関連記事:
» 速度と費用の関係は? 利便性と安全性の確保は? 「クラウドCAE」を徹底検証
» 設計・解析者が期待するクラウド型CAEの導入メリット
» IoT時代、CAEはさらに大きな役割が期待される
旧「LMS Imagine.Lab Amesim」であるSimcenter Amesimは、メカトロニクスシステムの性能を設計サイクル全体にわたって仮想的に評価・最適化できる。アプリケーション指向や各業界に応じた各種ソリューションと、すぐに使用できるマルチフィジックスライブラリを備えている。
最新版では、ユーザーインタフェースの刷新によって操作性が改善した他、モデリングワークフローの最適化により、生産性の向上に寄与する。また、同社の新製品「Simcenter Webapp Server」「Simcenter Embedded Software Designer」を追加し、Simcenterポートフォリオ全体の機能が拡張した。「Simcenter System Synthesis」「Simcenter Sysdm」もバージョンアップしており、システムシミュレーションのアーキテクチャ構築やモデル管理が容易に行える。
Simcenter Amesimは、FMI(Functional mockup interface)およびModelicaに対応し、Simcenterシリーズの他のソリューションやPLMソフトウェア「Teamcenter」との統合、主要なCAE、CAD、制御系ソフトウェアパッケージとも連動できる。
同社では、実路実走行時の排出量予想、バブルトレインや潤滑システムのモデリング、アンダーフードの熱交換器のプレサイジングなどの自動車業界向けの用途を見込む。他に産業機械業界向けには、PLCに接続してフロントローディングでの制御系の検証を行えるツールを実装した。さらに、「Simcenter STAR-CCM+」との併用により、電池や電気モーターの設計などにも対応するとしている。
◎併せて読みたいお薦めホワイトペーパー:
» クラウド型CAE、設計・解析者の約50%がコスト削減、解析速度/品質向上に期待
» 設計データ共有・解析処理でのクラウド活用に期待も“未導入が87.2%”
» 設計・解析現場へのデスクトップ仮想化導入【よくある質問と回答編】
» 設計・解析現場へのデスクトップ仮想化導入【導入検討編】
» 設計・解析現場へのデスクトップ仮想化導入【基礎編】
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 包括的なアプローチで製造業のデジタル化を推進するシーメンス
シーメンスがデジタル事業を強化する背景とそのビジネス戦略、そして同社のデジタルプロダクト/サービスの方向性について、シーメンス 代表取締役社長兼CEOの藤田研一氏が語った。 - 「MindSphere」や「SIMATIC」の活用事例を紹介するIoTショールームを開設
自社工場に、Siemensが提供するIoTオペレーティングシステム「MindSphere」と、プログラマブルコントローラー「SIMATIC」を導入し、生産性向上とエネルギー利用効率化に取り組むアイデンは、これらの実稼働状況を体験できるIoTショールームを開設した。 - 製造業のデジタル化推進で協業、中小企業でも手軽にスマート工場を実現
シーメンスとジェイテクトは、製造業のデジタル化推進に向けて協業を発表。シーメンスの産業用オープンIoTオペレーションシステム「MindSphere」により、ジェイテクトのスマート工場化を支援する。 - 電磁界解析ソフトのInfolyticaを買収し、Simcenterのポートフォリオ拡充
独シーメンスは、カナダのInfolyticaを買収する契約を締結したと発表した。 - 最新版「NX」では電気、機械、制御を統合した複合領域設計が可能に
シーメンスPLMソフトウェアは、RFLP(要件・機能・論理・物理)手法に基づくシステム駆動型製品開発ツール「NX」の最新版を発表した。