最新版「NX」では電気、機械、制御を統合した複合領域設計が可能に:シーメンスPLMソフトウェア NX
シーメンスPLMソフトウェアは、RFLP(要件・機能・論理・物理)手法に基づくシステム駆動型製品開発ツール「NX」の最新版を発表した。
シーメンスPLMソフトウェアは2017年10月、RFLP(要件・機能・論理・物理)手法に基づくシステム駆動型製品開発ツール「NX」の最新版を発表した。メンター・グラフィックスの「Capital」「Xpedition」と連携し、電気系、機械系、制御系を統合した複合領域設計を可能にする。
◎編集部イチ押し関連記事
3D CAD導入とその効果 設計業務改革の今
» ボトムアップ設計からトップダウン設計へ、EIZOが新開発プロセスの採用で革新
» 限界の先を目指し進化を続ける「SOLIDWORKS」、CEOが語る4つの戦略とビジョン
» IoTやARとの連携を強化し、イノベーションと品質向上をもたらす次世代3D CAD
今回発表した最新版では、精密なジオメトリとメッシュ・ジオメトリを操作してモデリングできる「Convergent Modeling」技術をベースに、設計の最適化、高度なジオメトリ作成、フリーフォーム形状、パラメトリック設計のためのツール・セットを提供する。
また、シーメンスが買収したメンター・グラフィックスの技術を採用。電気系統と機械系統の連携を密にした。具体的には、電気設計ツールと3Dモデルをリンクさせることで、クロス・プロービングを含むコデザイン(Co-design)を可能にした。
電気設計だけでなく、造船業など大量の配管を設計する業界にも対応する。例えば、配管図と計装図を2Dでレイアウトし、これを3Dの空間モデルに関連付けるツールを新たに搭載した。この同期によって密接な作業が可能になり、ミスの低減と作業時間短縮につなげる。
他に、格子構造を追加する機能や多様なツールを統合。これらのツール技術を組み合わせることで、形状の最適化を主とする従来のソリューションでは難しかった複合領域設計が可能になるとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 3D CADの常識を超え、製品設計開発から工場の最適化まで実現する「NX」
設計から製造までの広範な開発プロセス、複合領域での設計開発を支援する、シーメンスPLMソフトウェアの3D CAD/CAM/CAEソフトウェアソリューション「NX」。自動車や航空宇宙、防衛、コンシューマーなど幅広い分野で採用され、ハイエンド3D CADの代名詞的な存在として、その地位を確立している。今回そのルーツである「Unigraphics」と「I-DEAS」の歴史をひもとくと同時に、統合され現在の姿となったNXの特長および注目機能を紹介する。 - 2つの世界を自由に行き来できる“究極のオールラウンダー”「Solid Edge」
ヒストリーとノンヒストリーの“いいとこ取り”を実現する「シンクロナス・テクノロジー」を搭載し、他の3D CAD製品と一線を画すシーメンスPLMソフトウェアの「Solid Edge」。現在に至るまでの歴史と製品としての特長、強みについて取り上げる。 - トポロジー最適化した形状をそのままCAD上で編集できる「Solid Edge」の最新版
シーメンスPLMソフトウェアは、3次元設計ソリューション「Solid Edge」の最新バージョンである「Solid Edge ST10」の機能強化に関する記者説明会を開催した。「設計」「解析」「製造」「技術文書作成」「データ管理」「コラボレーション」に関する機能が強化されているという。 - 製造業のデジタル化推進で協業、中小企業でも手軽にスマート工場を実現
シーメンスとジェイテクトは、製造業のデジタル化推進に向けて協業を発表。シーメンスの産業用オープンIoTオペレーションシステム「MindSphere」により、ジェイテクトのスマート工場化を支援する。 - 製造業のデジタル化を加速する産業用IoTオペレーションシステム
シーメンスは、クラウドベースの産業用オープンIoTオペレーションシステム「MindSphere」のβ版の国内提供を、2017年4月から開始すると発表した。