PTCが3D CADの歴史を振り返る――「Creo」の前身「Pro/ENGINEER」が生まれ、今に至るまで:PTCジャパン主催 CAD勉強会(1/3 ページ)
3D CAD発展の歴史と、PTCの3次元設計ソフトウェア「Creo」の注目機能について、PTCジャパン 製品事業部 CADセグメントディレクターの芸林盾氏がやさしく解説する。
人や文化に歴史があるように、コンピュータの世界にも人類に革新をもたらしてきたさまざまなトピックが存在する。特に、テクノロジーの進化のスピードは目まぐるしく、ハードウェア/ソフトウェアの高性能化、多機能化を加速させ、コンピュータの利用をより身近なものにしてくれた。日々の暮らしや企業活動の中でコンピュータがなくてはならない存在だということは言うまでもないだろう。
それは、モノづくりの領域でも同様だ。設計業務に欠かせない「CAD」もその1つである。CADとは“Computer Aided Design”の略で、コンピュータを使って設計業務を行う(コンピュータが設計業務を支援する)ことを意味する。当然ながらテクノロジーの進化とともに、CADも時代を追うごとに洗練されていき、今に至っている。
今回、CAD、特に3D CADの歴史について、PTCジャパン 製品事業部 CADセグメントディレクターの芸林盾氏が解説。3D CADの変遷と同社の「Creo」の特長について分かりやすく紹介してくれた(※)。
※本稿では、PTCジャパンが主催した「3D CAD記者勉強会」の内容を基に、3D CADの歴史とCreoの特長的な機能について取り上げる。
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PTCから見た3D CAD変遷記
芸林氏は「PTCから見たCAD(3D CAD)の歴史」と前置きをした上で、コンピュータで設計を行い始めた「第1世代」、3次元で形状を作り始めた「第2世代」、そして設計者の思考に合わせた設計を実現する「第3世代」について振り返った。
第1世代:1960〜1970年代
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