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国内製造業の3Dプリンタ普及は「緩やか」、試作や冶具製作以外での活用は少ない:国内3Dプリンティング市場ユーザー動向調査
IDC Japanは、国内製造業に勤務する人を対象とした3Dプリンティング市場におけるユーザー調査分析結果を発表した。
IDC Japanは2018年1月18日、国内製造業に勤務する人を対象とした3Dプリンティング市場におけるユーザー調査分析結果を発表した。
同調査分析結果によると、国内製造業のうち3Dプリンタを活用している上位3業種は、「生産用機械器具製造」「輸送用機械器具製造」「電気機械器具製造」であった。3Dプリンタの活用領域としては、試作品の製作で利用されるケースが85.7%と最も多く、67.8%の企業が冶具や特殊ツールの作製で3Dプリンタを使用しているという結果となった。これに対し、金型や砂型、最終製品およびパーツの製造で利用している割合は約半数とまだ少ない状況であったという。
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