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» 2019年08月22日 10時00分 公開

製造業のIoTスペシャリストを目指そうSeason2(12):IoTとドローンの活用 (1/3)

今回のコラムは、IoTに関連する項目として、今まで取り上げなかった「ドローン」についてです。ドローンは、遠隔操縦や自律式の無人航空機として理解されることが多いですが、その用途は多岐にわたり、無限の可能性を秘めているといってもよいと思います。また、その法的規制は複雑でもあり、日本では2015年12月10日施行の改正航空法で「無人航空機」が定義されました。

[IoT検定制度委員会,TechFactory]

ドローンの概要

 無人航空機(ドローン)は、前述の2015年12月10日施行の改正航空法の定義によれば、「航空の用に供することができる飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船その他政令で定める機器であって構造上人が乗ることができないもののうち、遠隔操作又は自動操縦により飛行させることができるもの」となっています。ただし、重量が200g未満のものは人および、物件の安全が損なわれる恐れがないものとして無人航空機の対象から除外されています。

 以前にIoTには、【1】モニタリング、【2】制御、【3】最適化、【4】自律の4段階があると説明しました。

 このIoTの視点から言うと、ドローンは【1】モニタリング(人が通常見えないところも見える)、【2】制御(遠隔での操作)、【3】取得した画像データなどから最適化が可能であり、効率性がさらに高まります。また、ドローン自身が【4】自律的な動作が可能なため、第4次産業革命におけるキーテクノロジーであると言えます。

 現在のドローンの活用例を上記のIoTの4段階で分類すると、下記になります。

【1】モニタリング

  • 動画撮影:風景やイベントを空撮することで、今までにない迫力ある撮影ができます。最近は、水中でも動作可能なドローンも増えつつあります。また、チームスポーツのフォーメーション確認などにも使われています。
  • 警備:敷地内の侵入や車のナンバープレートの確認など従来の監視カメラでは不十分だったことも可能になっています。
  • 点検:遠隔地や高所などの屋根や建物を含め、人が実施すると時間がかかる場合や安全に問題がある場合を中心に活用されています。災害時の被災状況なども素早く確認できます。
  • 救助:山での遭難救助や海難救助でも、どこに遭難した人がいるのかの捜索に活用が進んでいます。

【2】制御

  • 自動配送:過疎地域(離島など)への自動配送や、緊急時の血液や医薬品の輸送などにも活用されています。
  • 農業での活用:広い農地の状況確認も可能ですが、農薬散布などでも活用されています。

【3】最適化

  • 工事現場の測量:ドローンに装着した3Dカメラによる精度の高い3次元データをもとにした土木工事が自動化されています。

【4】自律

  • ドローンに、目的地を教えることで自律的な飛行が可能です。またAI(人工知能)と組み合わせることで、目的を達成するために、自律的に動作する用途がますます増えていくと考えられます。

ドローン(無人航空機)の法的規制

 ドローン(無人航空機)においては、下記の規制があります。

  • 一定以上の高さでの飛行禁止
  • 人家などの密集地域での飛行禁止
  • 夜間の飛行禁止
  • 空港周辺での飛行禁止
  • 催し会場上空への飛行禁止
  • 国の重要な施設、外国公館、原子力事業所などの周辺への飛行禁止
  • 私有地の上空への飛行禁止
  • 目視(直接肉眼)の範囲外での飛行禁止(周囲の常時監視)
  • 第三者(モノ、車、人など)と一定以内への飛行禁止
  • 危険物の輸送禁止
  • 物の投下の禁止
  • 電波法の順守/道路交通法など法律の順守 
  • 飲酒規制  など

※注)許可を受けた場合は飛行可能になる場合があります。

 国土交通省では、どの地域がドローン(無人航空機)の飛行が可能かを確認することができるマップサービスを提供しています。会員登録は必要になりますが、誰でも参照可能です。

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