シーメンスは、2018年8月にアナウンスのあったグローバル新戦略「Vision 2020+」を受け、同社 代表取締役社長兼CEOの藤田研一氏がシーメンスのデジタル変革への取り組み、そして日本における経営戦略について説明した。
シーメンスは2018年9月6日、同年8月にアナウンスのあったグローバル新戦略「Vision 2020+」を受け、同社 代表取締役社長兼CEOの藤田研一氏がシーメンスのデジタル変革への取り組み、そして日本における経営戦略について説明した。
まず、Vision 2020+戦略の発表について、藤田氏は「2014年に発表した『Vision 2020』は2020年に向けての戦略だったが、その目標は現時点でほぼ達成し、シーメンスは市場で強力なポジションを確立することができた。その先のさらなる変革を考える際、強力なポジションにあるこのタイミングが最適と考え、次の10年を見据えたVision 2020+を発表した」と説明する。
Vision 2020戦略では、「パフォーマンス向上」「コア事業の強化」「(コア事業の)スケールアップ」の3つの達成を目指して、戦略的方向性を定め、オペレーションを統合し、事業を統廃合して、最適化を進めてきた。その結果、「これらのほぼ全てを当初計画よりも早く達成することに成功し、現在はVision 2020+のフェーズに入った」(藤田氏)という。
これまで行ってきた変革の一例として、藤田氏はデジタル化への投資を挙げる。シーメンスは過去15年で事業の半分を入れ替え、市場環境にあわせてポートフォリオを変化させてきた。その中でも、特に注力してきたのが「デジタル事業の強化だ」(藤田氏)という。具体的には、もともとの事業基盤であったオートメーション領域(リアルワールド)に加え、ソフトウェア領域(バーチャルワールド)への投資を強化。その結果、ここ数年のデジタル事業の成長は著しく、「産業向けのソフトウェア企業としてシーメンスは世界で10本の指に入る。例えば、IoTのOSとして位置付けている『MindSphere』に関しては、既に100万台を超える世界中の機器が接続されている。これは大変誇らしいことであり、MindSphereが世界最大級のIoTプラットフォームになったと、われわれは自負している」と藤田氏は強調する。
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では次なるビジョン、Vision 2020+ではどのような戦略を打ち立てているのだろうか。
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