シーメンスとジェイテクトは、製造業のデジタル化推進に向けて協業を発表。シーメンスの産業用オープンIoTオペレーションシステム「MindSphere」により、ジェイテクトのスマート工場化を支援する。
シーメンスとジェイテクトは2017年4月19日、製造業のデジタル化領域での協業を発表した。手始めに、シーメンスが同年4月から提供を開始したクラウドベースの産業用オープンIoTオペレーションシステム「MindSphere」により、ジェイテクトのスマート工場化を支援するという。
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ジェイテクトが目指す「人と設備が協調し、人の知恵が働く、人が主役のスマートファクトリー」(関連記事:「設備」とともに「人」も成長するスマート工場、ジェイテクトが導入事例を紹介)の実現には、顧客とジェイテクトの協働による課題解決チェーンソリューションが不可欠であり、そのコンセプトの具現化のためにMindSphereが採用された。また同時に、つながるソリューションの1つとして、イーサネットベースの産業用ネットワーク「PROFINET」インタフェースの実装も行うとしている。
両社は、次世代のモノづくり環境の構築およびユーザーへの提供を共同で行うため、MindSphereだけではなく、サイバーセキュリティ、産業用ネットワーク、生産データプラットフォームを含む統合エンジニアリング環境の提供をはじめ、顧客価値最大化のための連携も推し進めていくという。
ジェイテクトは、MindSphereのオープンな環境を活用し、エッジ型解析モジュール「TOYOPUC-AAA」、つながるPLC「TOYOPUC-Plus」などを介した、新旧生産設備との接続だけでなく、品質、保全、生産、人を見据えたMindSphere上のアプリケーション開発も行う。さらに、ジェイテクトはシーメンスやサードパーティー企業、そして顧客が開発するMindSphereアプリケーションなども活用しながら、オープンで効果的なソリューションを提供していく方針を掲げる。
これらの取り組みにより、ジェイテクトの顧客、特にセキュリティやIT技術者、IoT導入においてコスト面の負担が大きい中小規模の顧客が、手軽かつ安価にスマート工場の実現に着手できるようになるという。
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