日新システムズは「Embedded Technology 2017」「IoT Technology 2017」で、組み込みデータベース技術を応用した産業用IoTプラットフォームを提案した。セキュリティとトレーサビリティーが特徴だ。
日新システムズは、2017年11月15〜17日にパシフィコ横浜(横浜市)で開催された組み込み関連技術の展示会「Embedded Technology 2017(ET2016)」とIoT関連技術の展示会「IoT Technology 2017」において、組み込みデータベース技術を応用した産業用IoTプラットフォーム「Empress IoT Platform」をアピールした。
「Empress IoT Platform」は、セキュリティとトレーサビリティーを保証したソリューションをコンポーネントとして組み合わせることで簡単に安全性高く構築できる産業用IoTプラットフォームである。OPC UAやMTConnectなどに対応し、産業機器からクラウドまでのデータ連携をシームレスに実現可能とする。
ポイントはエッジ側に構築したデータコネクター内に実装したミドルウェア「IoT SDK」とクラウド内に設置した「Data Quest」が相互に連携することで、エッジ機器からのデータの信ぴょう性などを検証できる仕組みだ。
これにより、データセキュリティを確保するとともに、エッジ側機器で電力の瞬断などがあった時も、クラウド側のデータから自動的に復旧などを実現できる。「もともと組み込み型データベースの開発などで実績があり、その技術を産業用IoTプラットフォーム用に応用した」とブース説明員は述べている。
クラウドは現状では「Microsoft Azure」に標準対応。その他のクラウドについてはシステム開発が必要になる。「IoT SDK」を実装する、エッジ側デバイスについては産業用PCなどにインストールする方法の他、独自ハードウェア「Empress IoT Data Connector」なども用意する。
組み込みデータベース開発などでは既に実績があるものの、産業用IoTプラットフォームとしては「国内での実績はまだない」(ブース説明員)としており、今後は導入実績の創出に力を入れるとしている。
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