北海道室蘭市で国内最大級となるバイオマス専焼発電所の建設が始まった。パームヤシ殻を主燃料とするJXTGエネルギーの発電所で、2020年春頃の稼働を予定している。
JXTGエネルギー、日揮などが出資する室蘭バイオマス発電は、2017年8月から「室蘭バイオマス発電所」(北海道室蘭市)の建設を開始した。運転開始時期は2020年春を予定している。
同発電所は、JXTGエネルギーとして旧JXエネルギーと経営統合した旧東燃ゼネラルが所有していた遊休地約4万平方メートルを活用して、室蘭市港北町に建設される。発電規模は7万4900kW(キロワット時)と、バイオマス専焼としては国内最大級という。
燃料はパームヤシ殻が中心となる。発電設備は循環流動層ボイラーと再熱式復水タービンを組み合わせる。なお、循環流動層ボイラーなどの設備は、住友重機械工業が受注している。
室蘭バイオマス発電は2016年10月11日に設立。資本金は1億円で、従来は旧東燃ゼネラルが90%を出資していたが、経営統合後、JXTGエネルギーが引き継いだ。残りの10%は日揮が出資している。
JXTGエネルギーでは現在全国で、メガソーラーを17カ所(合計4.1万kW)と、風力発電所2カ所(合計0.3万kW)を運営している。このうち、メガソーラーは旧JXグループの遊休地を活用した取り組みを積極的に進めている。最近では富山メガソーラー(富山市、発電容量2.8MW)、坂井メガソーラー(福井県坂井市、同2.8MW)、蒲郡メガソーラー(愛知県蒲郡市、同0.7MW)などが送電を開始している。
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