5月の連休が終わると「ESEC」と「IoT/M2M展」がやってきます。ここ数年は同時開催ですが、「ESECは技術と部品、IoT/M2M展は用途提案」という傾向はより鮮明になっています。
5月の連休が終わると「組込みシステム開発技術展(ESEC)」の時期です。2017年の開催で20回目となるこの展示会は「組込み総合技術展(ET展)」と並ぶ、組み込みシステム開発において必要なハードウェア/ソフトウェア/コンポーネントから開発環境まで集まる大規模な展示会です。
組み込み技術とIoTの親和性が高いこともあり、ここ数年、ESECは「IoT/M2M展」との同時開催となっており、今回も「第20回 組込みシステム 技術開発展」と「第6回 IoT/M2M展」が東京ビッグサイト西ホールの1階と2階で同時開催されました(ESECが1階、IoT/M2M展が2階で開催)。
会期中は好天に恵まれたこともあり、ぶらりとビッグサイト西ホールを一周してきましたが、「ESECは技術と部品」「IoT/M2M展は用途提案」というここ数年の傾向はさらに鮮明となっていました。会場案内図にもその傾向は現れており、ESEC会場のうち約半分を「ボード・コンピュータゾーン」が占めており、IoT/M2M展はNECや日立、パナソニックといった大企業が大きなブースでさまざまなIoTソリューションを提案していました。
数年前からこうした傾向はありましたが、今回のIoT/M2M展で紹介されていた用途提案は参考展示の延長と行ったニュアンスを通り越し、具体的な商談を前提としたものが多く見受けられました。生産現場向けのIoT基盤提供サービスやFA用設備監視システム、実装する機器のOSを問わないクラウド開発環境、トンネル内壁のひび割れ検知システムなど、これまでならば個別開発で対応されていたような、非常に具体的な提案が各所でなされていました。
「あれもできますし、これもできます。なのでご用命はこちら」といった、技術を中心とした訴求というより、より具体的な提案にかじを切った企業が多かったともいえるので記者目線でのワクワク感は減りましたが、企業の購買担当者としては実りある場所であったように感じました。とはいえ、さまざまなブースで見かける、いわば横断的な技術的なトピックもありました。
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