ミック経済研究所 IoTソリューション市場動向 2016年度版
国内IoT市場はまだ未成熟期、成長期は2017年度から
各社IoTプラットフォームの充実が進む中、PoCから実証実験、実採用の流れが形成されつつあり、2017年度はIoT市場成長の年になりそうだ。
IoT(Internet of Things)は単一の機器やデバイス、サービスを指すものではなく、さまざまな要素を組み合わせることで価値を生むモデルである。これを大まかに分類すれば、「機器」と「ネットワーク」それに「ソリューション(アプリケーション)」の3つに分けることができるだろう。
ミック経済研究所はITソリューションベンダーやSIerなど53社を対象としたIoTソリューションの市場動向を実施、「IoTソリューション市場展望2016年度版」として発表した。2022年度までの中期予測においては、2兆4000億円の市場に成長すると予測している。
IoTが生み出す市場効果を提供するもの別に「機器」「ネットワーク」「ソリューション」と分類した場合、2015年度から2016年度にかけて最も高い成長を見せたのがソリューションだ。2016年年度の市場規模(見込み)はソリューションが全体の約6割を占める約390億円となっており、機器(約144億円)、ネットワーク(約106億円)を大きく上回っている。
「IoT基盤」をバネに成長
このソリューションを更に分類してみると「基盤プラットフォーム」(約255億)が突出しており、同じソリューションに分類される「コンサルティング、システム設計」(約120億円)や「業務アプリ」(約15億円)よりも高い売り上げと成長を記録していることが分かる。
この成長について報告書では、「AWS」や「Azure」「Predix」「SAP HANA Cloud Platform」「Oracle Cloud」「Watson IoT」「FUJITSU Cloud IoT Platform」「Sinalytics」「Lumada」「NEC Industrial IoT」「ThingWorx」などといった各社のIo基盤が充実し、PoC(Proof of Concept)案件を実需として取り込んだ結果と分析している。
IoTソリューションの市場全体として2015年度で263億5000万円、2016年度は640億円と大幅な伸びを見せているが、報告書では「市場規模がまだ小さく揺籃期」と評している。
2017年度からは、2020年の東京オリンピックを目指し、PoCと実証実験を終えた各種IoTサービスが本提案、本構築の段階に入ることから実需要を引き上げる成熟期に入ると予測しており、報告書では2022年には2兆4000億円の市場に成長するとしている。
また、IDC Japanの行ったIoT用途別/産業分野別予測では、高い年間平均成長率(CAGR)が期待される用途として、「農業フィールド監視」「小売店舗内個別レコメンデーション」「院内クリニカルケア」「スマートグリッド」「テレマティクス保険」「ホームオートメーション」「スマートアプライアンス」などを挙げている。
現在、国内IoT用途の多くを占める「製造業」「運輸/運輸サービス」「官公庁」「公共/公益」に加えて、これらの用途がIoT基盤の導入によって顕在化することで、IoTが大きな産業の1つとして確立することが期待される。
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