ZMPの自動運転技術開発用車両「RoboCar MV2」に最新版が登場。運転席からの操作性や機材搭載能力を向上させた。
ZMPは2017年2月16日、自動運転技術開発用の小型EV実験車両「RoboCar MV2 2017」を販売開始した。車両本体およびPC、SDKなどを含んだ自動運転パッケージの価格は800万円(税別)。オープンソースの自動運転ソフトウェア「Autoware」を実装したAutowareパッケージの価格は1330万円(同)から。
同社が2012年から販売している、1人乗り小型EV実験車両「RoboCar MV2」の最新版。車両情報の表示に用いられるタブレットを大型化し、車両が手動運転されているかコンピュータ制御の状態にあるかを識別するインジケーターもダッシュボードに搭載された。車体後部にはPCやセンサー類といった実験機材などを収納するスペース(590×875×965mm、耐荷重30kg)も備えている。
アプリケーション開発に用いる付属SDKはUbuntu16に対応。通信ライブラリを使ったQtのサンプルアプリが付属しており、開発したプログラムと車両の連携を容易に行える。操舵やアクセル、ブレーキなどの車両系制御はCAN経由となり、環境認識や搭乗者の生態情報などのセンサーにはイーサネットやUSBなどで接続される。
RoboCar MV2はミニカーに区分されるトヨタの小型EV「コムス」をベースに、ZMPオリジナルの制御コントローラー、自動操舵システム、自動ブレーキシステムを搭載しており、用意されているライブラリを用いて自動運転の研究開発を進めることができる開発プラットフォーム。オプションとしてステレオビジョンやレーザーレンジセンサー、ミリ波レーダー、ジャイロセンサー、搭乗者の姿勢を検知するモーションキャプチャーなども用意されている。
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