沖縄モノづくり新時代(6)
“沖縄発のIoT”を仕掛けるレキサス、キーワードは「非日常」と「人間中心設計」(2/3 ページ)
IoTサービス第1弾はペットの健康管理
実はこのときに開発を進めていたのが、同社第1弾となるIoTサービス「ハロペ(Halope)」である(図3)。
ハロペは、ペットの健康管理を目的にしたサービスで、ペットに装着するウェアラブル端末「Halope iz」と、飼い主向けのスマートフォンアプリ(以下、スマホアプリ)、動物病院向けの経営クラウドサービス「Halope H」で構成する(図4)。
重量約9gのウェアラブル端末には、ペットの活動量センサーや、ペットの体表温度を測定する温度センサーなどが組み込まれている。ウェアラブル端末とスマホアプリを連携させれば、ペットの日々の運動状態を把握できる他、熱中症になりやすい状態になるとアラートメッセージを受け取れる仕組みだ。
このIoTサービスの特徴は、ウェアラブル端末とスマホアプリだけで完結するのではなく、動物病院向けの経営クラウドサービスにまで、サービス範囲を広げたことだ。スマホアプリに加えて、動物病院向けの経営クラウドサービスからデータを集め、膨大なデータを解析することで、人が考えても気付けないような病気の原因を探ることを目指す。
「膨大なデータを集め、それをデータマイニングすることで病気の本当の因子を発見できる。本質的な問題を抽出し、問題を未然に解決するのがこれからのテクノロジーの姿だと考えている」(常盤木氏)という。
IoT開発で重要なのは、徹底したユーザー理解
現在、レキサスではペット向けの第1弾に続いて、海難事故を防止することなどを目的にした第2弾のIoTデバイスの試作も進めているが、同社がIoTサービスを企画・開発するときに最も大切にしているのが、「人間中心設計(ユーザー中心設計)」という考え方だ。
エバンジェリストの常盤木氏に、同社の特徴を聞いたとき、まず出てきたのが、事業内容や技術の話ではなく「私たちが大切にしているのは、家族や友人という身近な人をテクノロジーで幸せにすること」という言葉だったのが印象的だった。IoTサービスについて語るときにも、「ユーザー体験」や「使い手のことを深く知る」といったフレーズが幾度となく出てきた。
もちろんどんな企業でも、IoTデバイスの開発を進めたり、IoTサービスを企画・検討したりするときには、利用するユーザーの利便性や課題解決のことを考えるだろう。ただ、“IoTの恩恵を受けるユーザーにまだまだ焦点が当てられていない”という問題意識が同社にはあるようだ。
「現在、IoTに関するニュースを見ると、『どのようにデータを集めるか』や『どのようなデバイスを作った』という話題があふれている。ただ、そのニュースの中で、使い手となるユーザーについて語られることは、ほとんどない。私たちは、誰に、何のためにサービスを届けるのか、どのような課題を解決するのか? という“デザイン”を最初に考えることが、非常に大切だと考えている」(同氏)という。
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沖縄モノづくり新時代
エンジニアリングやモノづくり分野の技術進化が、今まで以上に地方の課題解決や魅力発掘の後押しとなる。本連載の主役は、かつて“製造業不毛の地”といわれていた沖縄だ。
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