ルネサス エレクトロニクスが組み込み機器向けプロセッサと動作検証済みLinux、ミドルウェアなどを組み合わせたLinuxプラットフォームを提供開始した。RTOSがまだまだ多く利用されている産業機器のLinux移行を促す。
ルネサス エレクトロニクスは2016年10月24日、組み込み機器向けプロセッサと動作検証済みLinuxおよびミドルウェアなどを組み合わせたLinuxプラットフォーム「RZ/G Linuxプラットフォーム」の提供を開始したと発表した。これまでRTOSが多く用いられていた、産業機器でのLinux導入促進を図る。
このプラットフォームは同社組み込みプロセッサ「RZ/Gシリーズ」と動作検証済みLinuxなどを組み合わせ提供することで、組み込みLinux機器の開発期間を短縮する。クラウド上にてビルドから解析までも提供することでデバッグ工数を40%以上削減することが可能になるとしている。
パッケージはLinux BSPにGUIとしてQt5.6、H.264コーデックなどのマルチメディア、そしてセキュリティで構成されており、ビルドと検証、解析はクラウドから提供する。クラウドから提供するツールは同社IDEにて「RTOSとほぼ同様の感覚で操作」(同社)できるため、Linuxに慣れていない開発者でも容易に開発可能である。なお、クラウドにはマイクロソフトのAzureが利用されており、開発環境整備と運用にはソフトバンクテクノロジーとミラクル・リナックスが協力している。
プラットフォーム対応プロセッサとしては「RZ/G1H-PF」「RZ/G1M-PF」「RZ/G1N-PF」「RZ/G1E-PF」が用意されており、アイウェーブ・ジャパン、日立超LSIシステムズ、アルファプロジェクト、シリコンリナックスらが量産製品への組み込みも可能な開発ボードを提供する予定となっている。
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