ルネサス エレクトロニクスは、車載リレー置き換え用の低オン抵抗インテリジェントパワーデバイス(IPD)6種を製品化した。
ルネサス エレクトロニクスは2016年3月、車載リレー置き換え用の低オン抵抗インテリジェントパワーデバイス(IPD)6種を製品化したと発表した。車載制御ユニット(ECU)内に流れる電気のオン/オフを担うメカニカルリレーからの置き換えが可能で、「RAJ280002」などの名称でサンプル出荷を開始した。
IPDは、スイッチング素子のパワーMOSFETのほか、各種保護機能と自己診断出力機能を可能にする制御回路を1つのパッケージに内蔵したパワー半導体。新製品は、同社の低損失技術とセルサイズ2μmの新プロセスを採用し、オン抵抗1.6mΩ(25℃におけるTyp値)を可能にした。低オン抵抗により損失を低減することで、大電流アプリケーションの用途にも対応できる。新製品のみでメカニカルリレーの置き換えができるため、実装面積を低減し、ECUの小型/軽量化に貢献するという。
また、電源電圧3.2Vという低電圧動作を可能にし、クランキングに対応。アイドリングストップ時など、クランキング動作が懸念されるアプリケーションにも活用できる。
RAJ280002では、アクティブクランプ耐量(EAS)を従来品の260mJから1700mJに改善したとする。優れた破壊耐量により、従来のライティング制御などの小/中電流アプリケーションのほか、モータやヒーター用途などのECUも半導体化を推進できる。
RAJ280002のサンプル価格は400円(税別)。量産は、2017年1月に開始予定だ。
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