大原雄介のエレ・組み込みプレイバック
車載向けで進む28nmプロセス採用――ルネサス、STマイクロを追従するカギはNVM(2/2 ページ)
今後の動きが注目されるArmの「PSA Certified」
もう一つ、embedded world 2019のタイミングで公開されたものに、Armの「PSA Certified」がある。もともとPSA(Platform Security Architecture)は、2017年にArmが提唱した「概念」であって、セキュリティの基礎となるものではあるが、この時点でのPSAの実体は単にドキュメントでしかなかった。
ところが、2019年2月にArmはPSA CertifiedというWebサイトを立ち上げ、ここで“PSA Certified Level 1~Level 3”という3段階のCertification Levelと、新たに「PSA Developer APIs」というセキュリティ関連のAPIおよびこれらのCertificationを取得するためのプログラムと、Certification取得済みMCU製品のリストを公開した。
もっとも、現状Certificationの方はLevel 1の製品のみで、Level 2以降は存在しないし、ほとんどの製品が“Functional APIは未サポート”ということで普及はこれからといったところである。ただ興味深いのは、現状PSA Certified Level 1とPSA Certified Functional Levelの両方を取得しているのはArmの「Musca-B1 test chip board」を除くと、台湾Nuvotonの「M2351」しかないのだが、Nuvotonのリリースによれば、既に2018年第3四半期末から量産に入っていたという。要するに、PSA Certifiedの骨格はほぼ決まっていた(でなければNuvotonが量産に入れるわけがない)が、2018年10月の「Arm TechCon 2018」のタイミングではまだ発表できる準備が整っていなかった(それがなぜかは不明)ということだ。
まだ発表直後ということもあって、それほど大きな話題にはなっていないが、今後はこれに対応するOSやミドルウェア、ツール類がどんどん増えていくことになると思われる。後はどこまでエコシステムを巻き込んで、この取り組みが大きくなっていくか、興味深く見守っていきたい。
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大原雄介のエレ・組み込みプレイバック
これを読めばここ1カ月のエレクトロニクス/組み込み業界の動きが分かる連載。注目すべき市場動向と注目すべき製品を取り上げます。
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