前編(「ARMコアの普及」――AppleとNokiaに見初められたプロセッサIP)ではARMの歴史から現在の主力である「Cortexシリーズ」のラインアップまでを紹介した。では、なぜこれらがスマートフォンから車載機器、産業機器まで幅広く利用されるに至ったのかだが、これは単純にCortexシリーズが性能的に優れているからという話だけではない。理由の推測には、複数の立場からの考察が必要となる。
まず半導体メーカーだが、彼らは製造したチップを使ってもらわねば売上が立たない。特にデジタル半導体ベンダーの場合、CPUを組み込んだSoCが一番単価を高くできるので、できればこれを自社で製造販売したい。そのためにはCPUを調達しなければならないのだが、これが意外な難問である。
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