SOLIDWORKS World 2019
「xDesign」に続く、SOLIDWORKSブランド第2のxApp「xShape」登場
SOLIDWORKSの年次ユーザーイベント「SOLIDWORKS World 2019」において、Webブラウザベースの3次元設計環境「SOLIDWORKS xDesign」に続く、新たなxAppアプリケーションとして「SOLIDWORKS xShape」が発表された。その特長や狙いを解説する。
「デスクトップ」と「クラウド」の両輪による製品戦略を推し進めるダッソー・システムズ・ソリッドワークスは、年次ユーザーイベント「SOLIDWORKS World 2019」(会期:現地時間2019年2月10~13日/場所:米国テキサス州ダラス)において、Webブラウザベースの3次元設計環境「SOLIDWORKS xDesign」(以下、xDesign)に続く、新たなxAppシリーズアプリケーションとして、「SOLIDWORKS xShape」(以下、xShape)を発表した。
xDesignおよびそのコンセプトは3年前の「SOLIDWORKS World 2016」で発表されたもの(関連記事:設計者に最適形状を提案する「Xdesign」がデザインにイノベーションを起こす!?)で、クラウド世代に向けたWebブラウザベースの設計環境で、既存のデスクトップ版SOLIDWORKSユーザーのみならず、学生やメイカー、アーティストといった全くの新規層に向けた製品として開発が進められてきた。毎年「SOLIDWORKS World」でその進捗が報告されてきたが、今回新たに発表したxShapeとともにいよいよ製品化のめどが立ってきたという。
本稿では、新たなxAppとして登場したxShapeにフォーカスし、その特長や狙いについて、xAppシリーズの開発責任者であるStephen Endersby氏の話を交えながら詳しく紹介する。
SOLIDWORKSユーザーが諦めていた形を「xShape」で実現、その特長とは
xShapeとは、SOLIDWORKSブランドのWebブラウザベースのサブディビジョン(Sub-D/細分割)モデリングツールである。自由曲面などを含む有機的な形状を作り出すことを得意とし、そういった形状を求める(これまでやりたくてもできなかった)既存のデスクトップ版SOLIDWORKSユーザーをメインターゲットに開発したもの。「コンシューマー製品や医療機器といった人が手で触れる/触れたくなるような製品の設計に活用されることを期待している」とEndersby氏は述べる。2019年2月中にβ版をリリースする計画だとする。
例えば、デスクトップ版のSOLIDWORKSで製品の内部を設計し、それをシームレス(データ変換なし)にxShapeで展開して、有機的な外形デザインをモデリングする、といった利用が可能となる。当然ながらxShapeで設計したモデルを含むアセンブリ全体を再度SOLIDWORKS上で開くこともできる。
さらに、xShape側での変更がSOLIDWORKS側に反映されたり、SOLIDWORKS側での変更がxShape側に反映されたりと、双方のツール間で高い相互運用性を実現しているのも特長である。
xDesignおよびxShapeは、初期段階の設計検討などで用いられることを想定しており、デスクトップおよび3DEXPERIENCEプラットフォーム上でのコラボレーションを進めながら迅速な意思決定やチーム設計なども実現できる。このコラボレーション機能に関する強みは他の競合製品にはない点であるという。またデータ上での確認ではなく、実際に手に取って確認したい場合などは「xDesign/xShapeから直接ファイルを出力して3Dプリントすることもできるし、『3DEXPERIENCE Marketplace』を介して製造してもらうことも可能だ」(Endersby氏)。
xShapeは6~8週間の1度のペースでアップデートを行う計画で、クラウドベースである利点を生かし、ユーザーは常に最新環境で設計作業を進めることが可能となる。
xShapeが用いられるシーンとしては、デザインの初期段階における構想設計が考えられるが、SOLIDWORKSブランドとしては既に「SOLIDWORKS Industrial Designer」というツールを持っている。これとxShapeとの違いはどこにあるのか。Endersby氏によると「大きな違いとしては、xShapeがクラウドベース(Webブラウザベース)であるのに対し、SOLIDWORKS Industrial Designerはデスクトップにアプリをインストールする製品であるという点だ。クラウド利用がNGな保守的な企業であればSOLIDWORKS Industrial Designerを選択すればよいし、クラウドで問題なければxShapeを活用すればいい。そういうすみ分けはできている。機能面の差でいうと、現段階においてはSOLIDWORKS Industrial Designerの方が優れているが、いずれxShapeが先を行くことになるはずだ」という。
xShapeの正式リリースはxDesignとともに2019年夏ごろを見込んでいる(期間型のライセンス形式を予定、価格は未定)。
また、今後もxAppシリーズは増える予定で、「レンダリングやリバースエンジニアリングのxAppなどを検討している。個人的には『SIMULIA』のxAppの登場を希望しており、SIMULIA担当者に打診しているところだ。シミュレーションとクラウドの親和性は非常に高いので実現するのではないかと期待している」と、Endersby氏は述べる。
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