パナソニック 技術セミナー
「自動化」の次に見据える提供価値は? パナソニックのロボティクスビジョン(2/2 ページ)
デモで見た、“Augmentation”領域のロボットの可能性
2019年1月25日に行われたパナソニック 技術セミナーでは、Robotics Hub 東京拠点の様子が公開されるとともに、4つのエリアでデモンストレーションが披露された。以下、その模様を紹介する。
移動ロボット評価エリア
技術セミナーで用意されたエリアの1つ、「移動ロボット評価エリア」では、“Automation”領域における開発評価を目的に、パーソナルモビリティ「WHILL」を用いた自動運転型パーソナルモビリティの動作検証のデモンストレーションが行われた。空港などでの利用を想定したもので、人が乗ったWHILLの後方を、スーツケースなどを載せたカートが追従走行する様子を見ることができた。
第三の腕エリア
「第三の腕エリア」では、“Augmentation”領域のうち「Enlarge」の取り組みを紹介。これは早稲田大学(早稲田大学 理工学術院 教授の岩田浩康氏)との共同研究によるもので、人間の腕および手の機能を拡張する「第三の腕」を用い、施工時の天井パネルの取り付け作業をイメージしたデモが披露された。従来、天井パネルのねじ止めをする際、作業者2人で行っていたが、この「第三の腕」を用いることで、1人の作業者でも天井パネルのねじ止めが容易に行えることを示した。
感覚拡張エリア
「感覚拡張エリア」では、“Augmentation”領域のうち人間の感覚や感情に訴えかける「Enrich」のデモとして、予防医学研究者で医学博士の石川善樹氏と開発を進めている歩行感覚を拡張するデモを披露した。プロジェクターによる映像、音響、そして歩いたときの振動がフィードバックするデバイスの3つを用いることで、現実とは異なる空間での歩行を疑似体験できるというもの。例えば、雪原の映像が映し出された床の上を歩くと、雪を踏みしめる音が聞こえ、そして雪の上を歩く際のザクザクとした感覚が手に握ったデバイスから振動として伝わることで、あたかも雪原を歩いているような体験を作り出す。
要素技術エリア
Robotics Hubでは、ロボットの要素技術を組み合わせてモジュールとして提供、資産化することも考えられている。「要素技術エリア」では筋肉を模した動きとして、自律制御ロボットが跳躍(ジャンプ)するデモと、人間の眼球の動きを再現したカメラモジュールのデモを披露した。
ご覧の通り、デモで確認できたものは現在、研究開発中のものが中心で、実用化に向けた検証などが進められているものがほとんどだが、今後はこのRobotics Hubがロボット開発の高速化の原動力となり、“Automation”と“Augmentation”による新たな価値提供の実現を担っていく。「今走っているプロジェクトも今後増えることもあれば、もしかすると減ることもあるだろう。パナソニックとしては、Robotics Hubによるこうした共創を加速させることで、今世の中に存在しないようなロボットを製品として世に送り出したいという思いがある」(安藤氏)
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