Continental
ティア1サプライヤーのコンチネンタルが「自動運転にできること」(2/2 ページ)
「包括的」なコネクティビティ
インテリジェントな自動運転システムの実現に際しては外部ネットワークとの接続も重要であるといわれており、コンチネンタルもNTTドコモと5GならびV2X技術についての共同研究に着手している。しかし、同社は「包括的コネクティビティ」という表現を用い、つながることの範囲をもう少し広く考えている。
コンチネンタル・オートモーティブ・ジャパンの青木英也氏は高解像度AMOLEDやタッチインタフェース、ハプティクス(触感)技術、乗員の状態感知技術などを備えたインテリアを紹介しながら、「デバイスやクラウド、他の車とつながることもコネクティビティだが、人とクルマをつなげるインタフェースも重要になってくる。そこまで勘案しての包括的コネクティビティだ」と述べる。
2016年から取り組んでいるNTTドコモとの共同研究に関しては、「5Gならば低遅延であるためにクルマ対クルマの通信(V2X)が実用的になる」と一般的な紹介に留めたが、「衝突時のエアバッグ判断が10nsなので、(レイテンシは)このレベルに達していなければならない」とV2Xの搭載/普及に5Gは不可欠であるとした。
ただ、つながることへの懸念もある。それは外部からの脅威だ。青木氏は「対策は、ECU/車内ネットワーク/社外ネットワーク/クラウドの4レイヤーに分けて考えなくてはならない。これからはOTA(On-The-Air)が重要になるし、処理能力の高いルーターも必要になる」と述べ、車両向けネットワークに関しても現在のITシステムのように多層的な対策が必要になるだろうとの見解を示す。
自動車のEVシフトは緩やかに
ヨーロッパの一部でガソリンエンジン車の廃止が決定したこともあり、注目度の高い自動車の電化であるが、これから車両増加が見込めるエリアがアジアやインド、南米であるという予測もあることから、コンチネンタル・オートモーティブ・ジャパン 田中昌一氏は「2030年になっても3割ぐらいはガソリン/ディーゼル車だろう」と全世界の規模で見ればEVシフトは緩やかだという見解を示す。
ただ、エンジンの燃費を良くする(CO2排出量を減らす)、排ガスを減らす取り組みは全世界で引き続き求められており、田中氏は触媒やギア、ECUなどさまざまな部分の改良を1つ1つ進めていく必要があるとする。
電化についてコンチネンタルが有望視するのが、48Vシステムだ。日本ではフルハイブリッドが普及してるために大きな伸びは見込めないが、48Vなら特別な安全対策を施す必要がなく、また、現行エンジンのサブシステムとして導入できる可能性があるからだ。田中氏は中国や南米などでの需要増を見込んでおり、モーター/インバーターなどを一体化したEVユニットなどで対応する方針を語った。
メガサプライヤーも巻き込まれる「メガ競争」の時代
Bert氏は「自動運転」「コネクティビティ」「電化」の3つを重点領域としたが、この領域を重点領域とする競争相手は多い。コンチネンタルならではの強みとしてBert氏は「長期にわたる取り組み」と「ポートフォリオの充実」を挙げる。また、重点領域とした3領域についてはそれぞれ100億ユーロレベルの投資を行っているとも述べ、メガサプライヤーとしてバランスの取れた取り組みがコンチネンタルの強みだとした。
また、青木氏は「新しい技術が生まれればそこに競争が生まれる。特につながる技術に関しては需要が高いこともあり、他業種からの参入が増えて競争が激しくなっている。メガ競争の時代に入っていると感じる」とメガサプライヤーであるとしてもこれまでの立場に甘んじることはできないと危機感をあらわにした。
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