4m Robot PROJECT
オヤジたちが熱中! 大阪の町工場の集大成「4mロボット」大地に立つ(1/3 ページ)
「大きなロボットを作りたい!」「巨大ロボットに乗って操縦したい」。そんな、オトコの子たちの夢を大阪の町工場発の4mロボットプロジェクトが実現した。
搭乗型二足歩行ロボットは、オトコの子の夢!
ここ十数年の技術革新により、電子部品の小型化が急速に進んだ。私たちの身の回りにある家電製品はどんどん小さく軽くなっている。ロボットの世界でも「マイクロロボット」と呼ばれる超小型ロボットのジャンルが確立され、人の体内に入り込み検査を行う医療ロボットの開発も進んでいるほどだ。
そんな小型・軽量化の流れを逆行するかのように、身長4mの搭乗型二足歩行ロボットを製作するプロジェクトが大阪にある。同プロジェクトでロボットの設計・開発を担当する坂本元さんは言う「夢は『ガンダム』を作ること。(人が乗れるほど)大きくないと意味がない!!」。
オヤジが熱中! 町工場が本気で作ったロボット
2016年8月21日、「西淀川ものづくりまつり 2016」で、4mの搭乗型二足歩行ロボット「はじめロボット43号機」のお披露目が行われた。4mロボットの開発スタートは2010年。西淀川にある町工場で、本業の傍らで6年かけてコツコツと製作が進められてきた。
JR大阪駅から車で15分ほどの西淀川区は、昔からモノづくりの町で知られている。大手工場が移転し、マンションや住宅も増えたが、今も町工場は健在だ。区役所は、地元産業であるモノづくり企業のアピールと、モノを作る喜びと楽しさを子どもたちに体験する機会として、「西淀川ものづくりまつり」を毎年開催している。そして、「はじめロボット43号機」は2016年の目玉として大きな注目を集めていた。
はじめロボット43号機は、身長4m、重量300kg。胸のコックピットにオペレーターが搭乗して操縦する二足歩行ロボットだ。会場の高さ制限があるため、今回のお披露目会では、歩行デモンストレーションは行われなかったが、すり足ではなく、重心を左右に移動し足を上げた二足歩行が可能なロボットとしては「世界最大」と開発チームメンバーは胸を張る。
開発したのは、「はじめ研究所」の坂本元さんと、西淀川区の町工場経営者が集う「西淀川経営改善研究会(以下、NKK)」のメンバーだ。
坂本さんは、中学生時代にTVアニメ『機動戦士ガンダム』を見たファーストガンダム世代。「大人になったら、ロボットを作る」と決意し、大学は工学部で電気・電子工学を学んだ。卒業後は「大きなモノを作っている」ということで川崎重工へ入社し、ソフトウェア開発を担当。デジタル制御装置や、鉄道車両の車体傾斜制御装置の開発に関わった。
「愛・地球博」(2005年)を控えた2000年ころ、第2次ロボットブームが起きた。ホンダやソニーが二足歩行ロボットを開発。2002年には、世界初の二足歩行ロボットバトル大会「ROBO-ONE」もスタートした。
「個人で二足歩行ロボットが作れる時代になった」と感じた坂本さんは会社を退職して、はじめ研究所を設立。自宅を工房にして身長40cmサイズの二足歩行ロボットの開発を始めた。それが2002年のことだ。
坂本さんとNKKとの出会いは、2005年。異業種交流会で知り合った三木繁親さん(三木製作所)が、坂本さんに「『鉄人28号』のようなロボットを作りたい」と相談をしたことがきっかけだ。
常に新しいチャレンジを続けてきたNKKだが、板金加工やレーザー加工、溶接といった技術はあってもロボット製作のノウハウがない。一方の坂本さんは、巨大ロボットを作る設備とスペース、そして費用がなかった。
ガンダムと鉄人28号、世代は違うがこの出会いにより、「巨大なロボットを作りたい!」と夢を抱く大きなオトコの子たちのプロジェクトが動き出したのだ。
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