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» 2017年03月16日 12時00分 UPDATE

キーサイト InfiniiVision 1000Xシリーズ:6万円台からの低価格オシロスコープ、8万円台では信号発生機能

キーサイト・テクノロジーは、多機能ながら最低販売価格6万円台を実現した低価格オシロスコープ製品の販売を2017年3月2日から開始した。8万円台の機種では信号発生機能などを盛り込んだ。

[提供:EE Times Japan編集部,TechFactory]

信号発生機能付きは8万円台から

 キーサイト・テクノロジーは2017年3月2日、最低価格6万2105円(税別)の低価格オシロスコープ製品群「InfiniiVision 1000Xシリーズ」の販売を開始した。オシロスコープ機能とともに、信号発生機能、周波数応答解析など6つの計測機能を1台で対応する「6-in-1」タイプの製品でも最低価格8万6392円(税別)という低価格設定を実現している。

低価格オシロスコープ製品群「InfiniiVision 1000Xシリーズ」 低価格オシロスコープ製品群「InfiniiVision 1000Xシリーズ」の外観

 「高級車、中級車のエンジンを小型車にそのまま搭載したようなもの」(キーサイト)

 InfiniiVision 1000Xシリーズの特長は、6万円台からという低販売価格設定と、汎用オシロスコープのハイエンド/ミドルエンドクラスにも採用する独自開発のコアエンジンデバイス「Mega Zoom 4」を採用するなどして多機能、高性能を実現した点にあるという。Mega Zoom 4の採用により、InfiniiVision 1000Xシリーズのいずれの製品も波形更新レート5万回/秒を実現した。

 最も安い6万2105円(税別)という価格設定の「EDUX1002A」は50MHz帯域対応の2チャンネル品で、サンプリングレートは1Gサンプル/秒。メモリ長は100kポイント。デジタル電圧計、周波数カウンター機能を備える他、オプションでI2C、UARTのシリアルプロトコル解析機能(オプション価格18360円[税別])にも対応できる。

「InfiniiVision 1000Xシリーズ」の主な特長 「InfiniiVision 1000Xシリーズ」の主な特長
「InfiniiVision 1000Xシリーズ」が対応する6つの計測機能 「InfiniiVision 1000Xシリーズ」が対応する6つの計測機能

 販売価格8万6392円(税別)の「EDUX1002G」は、EDUX1002Aに波形発生機能(20MHz)と周波数応答解析機能を備えた製品で、6つの計測機能を1台で対応する「6-in-1」をうたう。

最大100MHz帯域対応の製品2種も

 オプション購入で帯域100MHzまでアップグレードできる帯域70MHzタイプの「DSOX1102A」(価格8万6392円[税別])と「DSOX1102G」(11万679円[税別]/波形発生機能[20MHz]と周波数応答解析機能付き)の2機種もラインアップ。DSOX1102A、DSOX1102Gはいずれも2チャンネル、サンプリングレート2Gサンプル/秒、メモリ長1Mポイント。オプションのシリアルプロトコル解析機能は、I2C、SPI、UART、CAN、LINに対応する。帯域100MHzへのアップグレード費用は2万8152円(税別)。

「InfiniiVision 1000Xシリーズ」(4機種)の主な仕様 「InfiniiVision 1000Xシリーズ」(4機種)の主な仕様

 キーサイトでは「(10万円台以下クラスの)低価格オシロスコープは、これまでオシロスコープ機能に限られた。InfiniiVision 1000Xシリーズは、これまでミドル/ハイエンド機種に限られた解析機能も備え、低価格だがプロ仕様の本格的なオシロスコープだ」と言い切る。解析機能としてはFTT演算などの各種演算機能を備え、DSOX1102A/同Gではセグメントメモリ機能、マスクテスト機能を搭載した。

 キーサイトの日本法人社長で過去に米国本社でオシロスコープ製品開発に携わっていた経験のあるチエ・ジュン氏は「キーサイトは、ヒューレット・パッカード時代、アジレント・テクノロジー時代を含め常に電子計測業界をリードしてきた。しかし、オシロスコープについては長く市場シェア1位を獲得できない製品セグメントだった。そこで、15年前から1台6000万円程度するようなハイエンドの解析用オシロスコープから強化を進め、高価格帯からシェアを高めてきた。その結果、オシロスコープの市場シェアもトップクラスになった」と語る。

キーサイトのオシロスコープ戦略 キーサイトのオシロスコープ戦略

 その上でチエ氏は「ただ、台数ベースでオシロスコープ市場の9割を占める(10万円台以下の)エントリーモデルでは、まだトップシェアを獲得したとは言い切れない。今回のInfiniiVision 1000Xシリーズは、6000万円の機種から進めてきたキーサイトのオシロスコープ強化戦略における最後の製品」と新製品に掛けた思いを述べた。

教育現場へも積極展開

 キーサイトはInfiniiVision 1000Xシリーズをさまざまな機器の開発現場に販売するとともに、教育需要の取り込みも積極的に図る。InfiniiVision 1000Xシリーズには教育用のトレーニングライブラリ信号を内蔵させた他、キーサイトのWebサイトで各種教材の提供を実施する。「学校で古く、単機能のオシロスコープを使っていた学生が就職し、開発現場の高機能なオシロスコープを使いこなせず、使い方の教育から始めなければならないという問題が生じている。教育現場で低価格ながら高機能なInfiniiVision 1000Xシリーズを普及させ、こうした問題を解消したい」(キーサイト)

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