ニュース
不良品発生を最大65%削減、ルネサスとGEヘルスケア日野工場がAI活用で実証実験:AIユニットソリューション
ルネサス エレクトロニクスは、製造機械向け「AIユニットソリューション」を用いた実証実験を、GEヘルスケア・ジャパン 日野工場と共同で実施した。
ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2018年9月4日、エンドポイントの組み込み機器へのAI導入を可能にする「e-AI(embedded-Artificial Intelligence)ソリューション」の一環である、製造機械向け「AIユニットソリューション」を用いた実証実験を、GEヘルスケア・ジャパン 日野工場と共同で実施したことを発表した。
実証実験の結果、適用工程での不良品の発生を最大約65%削減し、大幅な生産性向上が可能であることを確認できたという。
これまでルネサスは、自社の半導体工場で実証実験を行ってきたが、今回の成果により、他社の製造工場においても、AIユニットソリューションが有効であることを証明できたとする。
◎「製造業AI/ビッグデータ」関連記事 〜導入・活用事例、課題、解説〜 など
» 日本企業は「データリテラシー」が足りない
» 「ビッグデータ」「データアナリティクス」「AI」は製造業に何をもたらすのか?
» AIを活用した故障予知は課題も多く、緩やかなペースで進展
» AIによる予兆保全は2018年「成長期」へ
従来見えなかった微細な異常や不良を現場で瞬時に判定
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 稼働中の産業機器にAIを「追加」で実装、組み込みAIを実現
新規ではなく「追加」で、人工知能による予防保全を実現するソリューションをルネサスが発表した。組み込み機器でのAI利用を容易にする「e-AI」によるものだ。 - AI時代に舵を切る半導体ベンダーの「持ち札」
日の丸半導体ベンダー、ルネサスが攻勢の兆しを見せている。17年度第1四半期決算は好調でありインターシルの買収も終了した。5年ぶりに開催したプライベート展で語られた、攻勢を支える「持ち札」とは何か。 - Intelの半導体製造工場の生産効率改善にIoT活用――使えるデータをタイムリーに
富士通とインテルは、IoT分野における協業の第2弾として、インテルの半導体製造拠点であるマレーシアのペナン工場における工場全体の生産効率可視化システムの共同実証を開始。これまで、工場の環境情報や製造ラインの稼働状況を経営層がタイムリーに把握できず、工場全体あるいは製造ラインの効率改善につなげることができなかったが、IoTを活用したシステムを導入したことで迅速な対応が可能となった。 - 絶対に止められない生産設備のトラブルを未然に防ぐ、KDDIがIoT×AIで支援
KDDIは、工場の生産設備の稼働状況を可視化し、故障の予兆を検知するサービス「KDDI IoTクラウド 〜工場パッケージ〜」の提供を2018年8月上旬から開始する。 - FA機器のAI/IoT化計画――2020年までに完了目指す
オムロンは各種FA機器に最適なAIアルゴリズムを搭載し、熟練技術者の知見や勘をAIに置き換えることで製造業が抱える課題を解決し、“機械が人の能力、創造性を引き出す”未来のモノづくり現場の実現に取り組んでいくことを発表した。