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ソフトウェア品質向上のキモは「行動」にあり:IoT時代の組み込み系ソフトウェア品質(9)(3/5 ページ)
製品とともに行動してこそ品質は変わる。行動することで、品質は製品の「おもてなし」になり、「究極の品質」でもてなすことができる。
相手の形式知(明示知)となっている情報を知るのは大変ではあるが、面倒であるだけでそれは可能である。しかし暗黙知を知るには、それを表面に出させて、聞き出す必要がある。聞き出す方法だけで1冊の本になるぐらいである。ここでは暗黙知も聞き出して知る必要があることだけを覚えていてほしい。さらに暗黙知の奥底にもない範囲外の情報(例えば、第六感)をも知ることが必要である。
お見合いや合コン、さまざまな出会い系の場で相手を観測するのも同じである。顔がいいのか体つきはどうなのか。年齢や職業、稼ぎ、学歴などはもちろん、できれば相手の内面も暗黙知もその範囲外の情報も知りたい。これから相手の使用性や性能効率性、耐久性などを見抜くのである。合格すれば、相手に合わせた自分の品質向上の行動を起こすことになる。
このように相手を知ってから、品質向上の行動をコツコツとする。どのように行動するかは次節で見ていくことにする。
品質は試行錯誤の中から
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