匠の技と自動化が支えるパナソニックのモノづくり:TechFactory 人気記事TOP10【2017年6月版】
TechFactoryオリジナル記事コンテンツの人気ランキングTOP10をご紹介。今回は、「ビエラ史上最高画質」をうたうパナソニックの4K有機ELテレビ「TH-65EZ1000」の生産拠点「モノづくり革新センター」を取り上げた記事が人気を集めました。
TechFactory 2017年6月の人気記事ランキング
皆さん、こんにちは。TechFactory編集部です。
今回は、2017年6月1〜30日までの期間に掲載されたTechFactoryオリジナル新着記事コンテンツから、人気記事ランキングTOP10を紹介します(過去の人気記事ランキングを読む)。
6月の人気記事ランキングTOP10
2017年6月1〜30日「日本で作る価値」を届けるパナソニック
第1位は、「ビエラ史上最高画質」をうたうパナソニックの4K有機ELテレビ「TH-65EZ1000」の生産拠点「モノづくり革新センター」(栃木県宇都宮市)を取り上げた記事、「機械と人の融合が可能にした最高画質、4K有機ELテレビはこうして作られる」でした。
モノづくり革新センターが開所したのは、今から50年前の1967年のこと。当時からテレビの生産拠点として機能しており、「クイントリックス」「画王」「VIERA」といったパナソニックを代表するブランドを世に送り出してきました。
こうした生産拠点としての機能だけでなく、モノづくり革新センターは“生産に携わる作業員の技術向上と改善”という役割も担っており、センター内には研修施設「モノづくり道場」が設けられています。こちらの施設では、生産に関する知識や動作の習得をベースに、実際の生産ラインで求められる技術を習得するための訓練が行われています。また、モノづくり道場では肉眼で画質検査を行う認定検査員(「匠」と呼ばれているそうです)の育成も行われています。
ご存じの通り、日本の家電メーカーの存在感は薄まる一方です。そうした中、「家電の王様」であるテレビも同様に苦戦を強いられているわけですが、この記事から、パナソニックのモノづくりに対する姿勢や、日本でモノを作ることに対するプライドをひしひしと感じることができます。明るい話題が少ない日本の家電メーカーの中で、パナソニックにはぜひ「JAPAN PREMIUM」なテレビを作り続けてほしいと願うばかりです。
◎編集部イチ押し関連記事
最先端のモノづくり現場
» NEC・レノボ製品の“1日修理”を実現するNECパーソナルコンピュータ 群馬事業場
» 機械と人の融合が可能にした最高画質、4K有機ELテレビはこうして作られる
Nintendo Switchの「Joy-Con」に採用された技術
続く第2位は、任天堂の新型ゲーム機「Nintendo Switch」に関するニュース記事「Nintendo Switch『Joy-Con』を支えるリアルタイムOS」でした。Nintendo Switchの最大の特長といえるのが、3種類のプレイスタイル「TVモード」「テーブルモード」「携帯モード」でゲームを楽しめることです。この自由度の高いプレイを支えているのが「Joy-Con」です。2つの小型コントローラーが無線接続されたJoy-Conは、それぞれ単体のコントローラーとして機能する他、2つを組み合わせて1つのコントローラーとして利用できるといった柔軟性を備えています。
このJoy-ConのR(右)スティックには、NFC(Near Field Communication:近距離無線通信)リーダー/ライターがあり、ここにNFC搭載フィギュア「amiibo」をタッチすることでゲームと連携した機能などを楽しむことができるのですが、今回NFC制御にイーソルのμITRON4.0仕様準拠リアルタイムOSが採用されました。
ちなみに、イーソルのファイルシステム「exFAT対応ファイルシステム」もNintendo Switchに採用されており、本体に挿入されるmicroSD/microSDHC/microSDXCメモリカードに対し、データの読み書きを高速で行うファイル操作機能を提供しているそうです。
◎編集部イチ押し関連記事
テクノロジー採用事例
» Tegraの歴史から、Nintendo Switchの「カスタムTegra」を予想する
» 「Nintendo Switch」で“7回目”の採用となった組み込みソフト
ホンダ狭山工場の一時操業停止から教訓を得る
注目は、第7位の「製造業が『WannaCry』から学ぶべきこととは?」です。
ランサムウェア「WannaCry」の詳細については、たくさん情報があるのでここでは割愛しますが、製造業の皆さんにとってショッキングだったのはホンダ狭山工場の感染ではないでしょうか? ロイターは2017年6月21日に、ホンダの国内外のコンピュータネットワークが、WannaCryに感染していることが分かったと報じました。感染は、日本の他、北米、欧州、中国などの各拠点で確認され、日本では「アコード」「オデッセイ」「ステップワゴン」などを製造している狭山工場が一時操業停止に追い込まれたといいます(現在は操業再開)。
言うまでもありませんが、生産ラインの安定稼働を重視する製造業にとって、意図しない操業停止は、何としても避けなくてはならない事態です。仮に、早期に復旧できたとしても脆弱(ぜいじゃく)性が残っている状態では、また同じ事態が起きないとも限りません。このコラムでは、いま一度、壁(工場)の中にマルウェアが入り込む余地がないかを確認すべきだとし、他の業種以上に“検疫”をしっかりと行う必要があると警鐘を鳴らしています。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 「ドイツからの黒船」はHUD一般化の引き金になるか
コンテンツランキングTOP10、2017年5月は独メーカーによる「デミオ」などへのHUD供給や予断を許さない東芝の状況分析、マイコンメーカーによるLinux推しの理由など、バラエティ豊かな記事が人気を集めました。 - 安心・安全なIoTデバイス開発のヒントをマルウェア「Mirai」から学ぶ
TechFactoryオリジナル記事コンテンツの人気ランキングTOP10をご紹介。今回は、史上最大規模のDDoS攻撃を引き起こしたとされるマルウェア「Mirai」の手口とその対策を解説した記事が堂々の第1位に! MiraiのソースコードからセキュアなIoTデバイスを開発するためのヒントが見えてきます。 - 採用事例はチラ見の楽しさ、Nintendo Switchに組み込まれたソフト
コンテンツランキングTOP10、今回は「Nintendo Switch」に搭載された組み込みソフトの記事が人気を集めました。ファクトリーオートメーションで注目される「EtherCAT」や東芝の行方など、気になる話題をまとめてご覧ください。 - トヨタが注目する「EtherCAT P」とは? 「EtherCAT」基礎解説
TechFactoryオリジナル記事コンテンツの人気ランキングTOP10。今回は、注目キーワードを分かりやすく解説する超速解説シリーズの第2弾「トヨタが全面採用を決めた『EtherCAT』とは何か」が第1位に! 近年、EtherCATが注目される理由、そしてトヨタの全面採用の決め手となったといわれる「EtherCAT P」についても触れています。 - プログラミング言語に見る、ガラパコス化した日本製造業
TechFactoryオリジナル記事コンテンツの人気ランキングTOP10。今回はIIoTが製造業にもたらす変化について取り上げ、製造現場の“ガラパゴス化”を解消するためのヒントを提示する連載が1位となりました。