やさしく教える「破壊的イノベーション」の基礎:関西学院大学 玉田俊平太氏 講演レポート(1/3 ページ)
破壊的イノベーションとは何か? 破壊的イノベーターになるにはどうしたらよいか? ダッソー・システムズ主催「3DEXPERIENCE FORUM Japan 2017」の特別講演に登壇した関西学院大学 経営戦略研究科 教授の玉田俊平太氏が「製造業のためのイノベーションの兵法」を分かりやすく解説してくれた。
製造業のためのイノベーションの兵法
「Leading Innovation」「Empowered by Innovation」「Innovation for Tomorrow」――。
既に変わってしまったものも含まれるが、これらは東芝、NEC、ダイハツ工業の企業スローガンである(注)。
共通するのは「Innovation(イノベーション)」という言葉。大きな変革をもたらし、成長や未来を指し示すような印象を与えるワードとしてよく見聞きするが、「その割に『イノベーション』の定義について正しく理解している人は少ない」と、関西学院大学 経営戦略研究科 教授の玉田俊平太氏は指摘する。
※注:NECは2014年から企業スローガンを「Orchestrating a brighter world」に変更。ダイハツ工業も2017年3月から「Light you up 〜らしく、ともに軽やかに〜」に変更している。
玉田氏は、ハーバード大学大学院にてマイケル・ポーター教授のゼミに所属し、競争力と戦略との関係について研究するとともに、『イノベーションのジレンマ』で知られるクレイトン・クリステンセン教授から破壊的イノベーションのマネジメントについて直接指導を受けた人物である。玉田氏の著書『日本のイノベーションのジレンマ:破壊的イノベーターになるための7つのステップ』を手にされた方も多いのではないだろうか。
本稿では、ダッソー・システムズ主催のイベント「3DEXPERIENCE FORUM Japan 2017」(会期:2017年6月6〜7日)の初日に行われた、玉田氏の特別講演「製造業のためのイノベーションの兵法! 〜破壊的イノベーションの理論〜」の内容を基に、イノベーションとは何か? 破壊的イノベーションとは何か? そして破壊的イノベーターになるにはどうしたらよいか? について取り上げる。
イノベーションとは何か?
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