インダストリー4.0に対応した切削工具の3次元CADデータ提供:三菱マテリアル
三菱マテリアルは、国内外のユーザーへ効率的に技術情報を提示するため、インダストリー4.0に対応した切削工具の3次元CADデータの提供を開始した。
三菱マテリアルは2016年6月、国内外のユーザーへ効率的に技術情報を提示するため、インダストリー4.0に対応した切削工具の3次元CADデータの提供を開始した。
ドイツ政府が推進するインダストリー4.0では、製造現場の最適化に向け、IoT(モノのインターネット)などの情報技術を活用し、あらゆる領域でネットワーク化が必要となっている。そのため、共有データの標準化が重要とされ、切削工具のデータについても、インダストリー4.0に対応した国際規格「ISO13399」および「GTC(Generic Tool Catalog)」に準拠したデータの提供が求められている。
今回同社では、カタログに掲載する標準品の切削工具を対象に、これらの規格に準拠した3次元CADデータを公開する。データは、切削加工のソリューションを提供するスイスのMachiningCloudのウェブサイトを通じて入手できる。ユーザーは、マシニングセンターやCNC旋盤で切削加工をする前に、ダウンロードした3次元CADデータで切削シミュレーションを行い、高精度な動作確認や加工プログラムの作成が可能になるという。
また、MachiningCloudは、ISO13399やGTCで定義された組み合わせ情報を使って、自動的に必要部材を組み合わせる機能を備えている。これによりユーザーは、シミュレーションに必要な切削工具の3次元CADデータの各パーツを簡単に組み合わせることができる。さらに、同ウェブサイトでは、PCやタブレット端末で切削工具製品名を選択すると、何万種類もの切削工具のCADデータを無償で入手できる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 「インダストリー4.0」への投資額はいくら? 世界26カ国の製造業に聞いた
PwCは世界26カ国の製造業系企業(9業種)2000社以上を対象に、インダストリー4.0に関するグローバル調査を実施。その調査結果を発表した。 - 3Dプリンタ+切削加工でモノづくりの可能性を広げよう!
ローランド ディー.ジー.(ローランドDG)主催の「3Dプリンターから切削加工へ 〜MDX-40A活用ご紹介セミナー〜」の内容を基に、切削加工機を活用したワンランク上のモノづくりのためのヒントと、中型切削加工機「MDX-40A」の特長を紹介する。 - 切削の良さを最大限に引き出す、IoT対応の切削モデリングマシン
ケイズデザインラボと岩間工業所が共同開発した切削モデリングマシン「3D-Mill K-650」には、従来の切削加工機にはない最新技術や、道具としてのこだわりが随所に盛り込まれている。 - ロボット制御教育に最適な「Rapiro」の基板CADデータを無償公開
スイッチサイエンスは、ロボットキット「Rapiro(ラピロ)」に付属する2種類の基板のCADデータと「Rapiro用Raspberry Pi 2 Model B対応アタッチメント」のSTLデータを無償公開した。