マイクロチップがアップル「HomeKit」をサポートするWi-Fiソフトウェア開発キットを発表した。ARM Cortex-M4ベースのマイクロコントローラー「CEC1702」と、802.11b/g/n認証済みのWi-Fiモジュール「WINC1510」で構成される。
マイクロチップ(Microchip Technology)は2017年5月19日、アップル(Apple)の「HomeKit」をサポートするWi-Fiソフトウェア開発キットを発表した。ハードウェア暗号化エンジンを内蔵したARM Cortex-M4ベースのマイクロコントローラー「CEC1702」と、802.11b/g/n認証済みのWi-Fiモジュール「WINC1510」で構成される。
同キットでは、ハードウェアベースのセキュリティエンジンにより、演算時間を高速化できる。ペアリングの場合、セットアップが0.95秒、ベリファイが0.1秒未満で完了するため、HomeKitコマンドの実行時間が大幅に短縮される。これにより、システム応答時間が高速化し、例えば玄関ドアなども瞬時の解錠が可能になるという。
また、動作時間の短縮によってシステムの消費電力が低減し、Bluetooth Low Energy(BLE)を用いたシステムと同程度の消費電力で、ペアリングなどのクリティカルコマンドが実行できる。
さらに、マイコン内蔵のハードウェア暗号化エンジンにより、高度なセキュリティ機能を備えた。例えば、セキュアブートでハードウェアベースのRoot of Trust(信用の起点)を確立し、セキュリティの侵害を抑えることができる。他に、使いやすい暗号化/認証/秘密鍵などのセキュリティ機能も装備した。
同社では、CEC1702/グラフィックLCD/microBUS互換拡張ヘッダなどを実装した開発ボード「SecureIoT1702」も提供している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
豊富なホワイトペーパーの中から、製品・サービス導入の検討に役立つ技術情報や導入事例などを簡単に入手できます。