ガートナー ジャパンは、日本国内におけるクラウドERPの利用動向に関する調査結果を発表した。
ガートナー ジャパンは2017年2月6日、日本国内におけるクラウドERPの利用動向に関する調査結果を発表した。
同調査は、今後、国内でクラウドERPの利用がどのように拡大していくのか、またその背景にはどのような企業ニーズがあるのかを明らかにする目的で、日本企業のIT部門のマネジャークラスを対象に行われた。なお、クラウドERPにはSaaS型ERPやIaaS型ERPといったさまざまな類型があるが、市場で多様な捉え方があることを踏まえ、同調査では詳細を定義せずに“クラウドERP”としてイメージされるものについての回答を募ったという。
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まず、クラウドERPの利用について「現在」「5年後」「10年後」の状況を調査。現在において「ERPはクラウドでは利用しない」と回答した企業が73.8%にも上ったが、これが5年後には24.8%、10年後には15.6%と急減する見通しを示す結果となった。「利用コスト」「セキュリティ」「サービスの存続性」といった懸念要素もあるため、この結果が示すスピード感で急激にクラウドへのシフトが進むとは限らないが、「自社運用型ERPのほとんどをクラウドERPに置き換える」とした企業が現在4.3%のところ、10年後には28.0%へと増加傾向にあることも同調査結果から見てとれる。
当然ながら企業規模によっても利用動向は変化する。同調査によると「今後、ERPの機能をクラウドで調達しようと考えている」企業の割合は、大企業(従業員数1000人以上)の方が中堅・中小企業(同1000人未満)よりも大きく、「現在はオンプレミスのみ」と回答した大企業が多い分、クラウドへのシフトがより急速に進む可能性もあるという。
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