オートデスクは、自動車向けのデザイン支援ソフトウェア「Autodesk Alias」および「Autodesk VRED」の2017年バージョンを発表した。
オートデスクは2016年4月、自動車向けのデザイン支援ソフトウェア「Autodesk Alias」「Autodesk VRED」の2017年バージョンを発表した。ハイエンドの「Autodesk Alias AutoStudio」は2016年4月22日から、その他は同年4月18日から発売する。各種パッケージやアプリケーションには新機能が追加。自動車に特有の曲線や曲面を設計する際の操作性を高めるとともに、3次元化したデザインのデータを車両の発売前に自動車販売店や広告宣伝に利用できるようにした。
Autodesk Aliasは、車両の外観(クラスA対応サーフェス)を描き起こすもので、コンセプト段階から量産モデルの細部の設計まで対応している。2017年バージョンでは、2次元のスケッチを3次元に変換する単機能アプリケーション「SpeedForm」に、操作性を高めるための新機能を追加した。ホイールアーチとその間のボディー形状を迅速に作成する他、カーブを簡単に作成/編集する機能や、ショートカットキーの設定を盛り込んだ。また、モデリングに「Open Subdivテクノロジー」を採用し、パフォーマンス全般を向上したとしている。
また、クラスA対応サーフェスを設計する単機能アプリケーション「Alias Surface」と、コンセプトデザインからプレゼンテーション用の映像加工まで対応するパッケージであるAutoStudioには、面のエッジをつなぐブレンドカーブ作成機能を新たに搭載。計測データからUVの次数(Uが水平値、Vが垂直値)を定義してサーフェスを作成可能にした他、リバースエンジニアリング機能を強化し、複数のサーフェスを選択して一括で計測データにフィットできるようにするリフィット機能を追加した。
Autodesk VREDは、Autodesk Aliasで作成したデザインを仮想的な試作品に落とし込むためのソフトウェア。Autodesk VREDで3次元化した車両のモデルは、発売前の広告宣伝にも使用できるという。
ハイエンドのアプリケーション「Autodesk VRED Professional」は、レイトレーシング レンダリング クラスタを改善することで、多くのクラスタを接続してもCPUの負荷を最適な状態に保つようにし、レンダリング速度を2〜3倍に向上した。また、リアルタイムなレイトレーシング表示を可能にするとともに、OpenGL4.xに対応して表示性能を向上させた。さらに、テクスチャのUVマッピングに必要なUV展開が可能になった。
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