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1セル単位での保護が可能な車載用EDLC保護IC、多段積みであらゆるセル数に対応SIIセミコンダクタ S-19190

エスアイアイ・セミコンダクタ(SIIセミコン)は、電気二重層コンデンサーのセルバランス制御と過充電保護を行うための車載用EDLC保護IC「S-19190」シリーズを発表した。

» 2016年03月15日 15時00分 公開
[EDN Japan]

 エスアイアイ・セミコンダクタ(以下、SIIセミコン)は2016年2月、電気二重層コンデンサー(EDLC)のセルバランス制御と過充電保護を行うための車載用EDLC保護IC「S-19190」シリーズを発表した。

 自動車の電動化に伴い、EVやFCVなど次世代自動車でEDLCの使用が増えている。ほとんどの機器ではEDLCを複数個直列接続して高電圧化するが、各セルの電圧が均一になっていないと劣化の原因となるため、各セルのセルバランス(複数のセルの電圧を同じ電圧に保つこと)を制御することが必要になる。

 同シリーズは、EDLCを効率よく安全に使えるようにするため開発したという。

車載用EDLC保護IC「S-19190」シリーズのイメージ 車載用EDLC保護IC「S-19190」シリーズのイメージ

PPAPに対応可能

 従来の保護ICは、制御可能なセル数があらかじめ決まっており、それより少ない、あるいは多いセル数では対応しにくい場合があった。同シリーズは、「業界で初めて」(同社)1セル単位での保護が可能になった。多段積みで使用することで、あらゆるセル数に対応できるため、さまざまなアプリケーションで最適な回路構成を提供するとした。

 また、三温度テスト(低温、常温、高温)を実施しており、動作温度範囲は−40℃〜+105℃。回生ブレーキなどの高温/過酷な環境で使用を求められるアプリケーションにも搭載できる。「PPAP(生産部品承認プロセス)」に対応可能で、車載電子部品評議会の信頼性/品質評価試験「AEC-Q100」にも対応予定だという。

 パッケージはSOT-23-6(2.8×2.9×1.3mm)を採用。2016年3月から受注を開始している。

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