大原雄介のエレ・組み込みプレイバック
Intelの復活プラン(3/5 ページ)
NEX(Network and Edge Group)は、これまではDCGに属していた部隊であるが、これが切り出された格好である。ここは2019年にIntelが買収したBarefood Networkの部隊(これまではBXD:Barefoot Switching Divitionとされていた)やIPU、Ethernetなどのインフラ回りをまとめた部隊(ここにはFPGAを搭載したPACカードのビジネスも加わる様だ)である。この部隊の伸びが、今後10%台の中頃というのは、留保条件付きではあるものの理解できなくはないのだが、そもそも2021年の決算を見る限り、どこからこの80億ドルの売り上げがあったのか、が分からないのが根本的な問題である(こちらにあるように、DCGは2021年に合計258億ドルの売り上げがあり、うちPlatform revenueの227億ドルがそのままDCAIに付け替えられ、Adjacent revenueの31億ドルがNEXに回ったのは分かるのだが、あと50億ドルはどこから湧いたのだろう?)。
このCCG/DGAI/NEXの売り上げ増が、同社で言えば“Traditional Business”になり、ここでの合算の伸び率はおおむね1桁台後半になる、という予測である(図8)。
ではTraditionalではないビジネスは? というと、まずはAXG(Accelerated Computing Systems and Graphics Group)。要するにグラフィックスと、HPC向けのビジネスである(図9)。
確かにこれまで存在しなかったビジネスであるし、現在はXe-LPと呼ばれるサーバ向けのGPUと、それとOEM向けに僅かにIntel ArcベースのDiscrete GPU(DG2-128)の出荷が始まった程度だから、総額で7億ドルというのは納得できる(というか、もっと売り上げが少ないと思っていた)が、2022年には10億ドルを超え、2026年には100億ドルを超えるとしている。4年間のCAGRで言えば58%とかいう爆発的な成長を予定しているというのは、いくら何でも無茶ではないかというのが正直なところだ。このうち、Visual Computeの方は現時点でシェアがほぼ0であり、しかもAMDとNVIDIAが激しく争っているマーケットで、しかもASPは(暗号通貨のおかげで高めに推移しているとはいえ)HPC向けに比べるとかなり安いだけに、ここで大きな売り上げを獲得するのは難しそうであり、主体はSuper Computeの方である。Ponte VecchioとSapphire Rapid HBMやその後継製品がどこまでマーケットシェアを取れるのか? という話であるが、ここはここで直近で言えばAMDのMilan-XやGenoa+Radeon Instinct MI200シリーズやNVIDIAのGrace(CPU)+Hopper(GPU)が間もなく投入予定であり、当然後継製品も続々投入されてくるだけに、ここまで簡単にシェアが伸ばせるとは考えにくい。AIに関して言えば、むしろCelebras WSEとかGraphcore IPU、Groq TSPなど、Cloud AIに向いたプロセッサベンダーが既にインストールベースで多くのシステムを入れている事を考えると、これを汎用CPU/GPUベースで置き換えるのは相当ハードルが高いように思える。まぁ金額としては100億ドル、つまり現在のNEX+α程度が目標だから不可能ではないと見ているのかもしれないが、かなり厳しいように感じられる。
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大原雄介のエレ・組み込みプレイバック
これを読めばここ1カ月のエレクトロニクス/組み込み業界の動きが分かる連載。注目すべき市場動向と注目すべき製品を取り上げます。
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