大原雄介のエレ・組み込みプレイバック
M&A順調も炎上も/RISC-Vエコシステムの急速な興隆(1/3 ページ)
エレクトロニクス/組み込み業界の動向をウオッチする連載。今回は、2021年12月の動向を拾いつつ、2021年全体を振り返ってみたい。
新年あけましておめでとうございます(この原稿はまだ松の内に書いております。掲載のころにはもう終わってる気がしますが……)。本年もよろしくお願いいたします。
ということで2022年の連載1本目であるが、2021年12月は大きな話はなかったというのが正直なところだ。ただいくつか小ネタはあったのでそれを拾いつつ、2021年全体を振り返ってみたいと思う。
順調も炎上も……M&Aいろいろ
2021年も相変わらずM&Aがいろいろあり、おおむね順調に成立したといえる。また、大型の敵対的M&Aがなかったのも特徴的である。2021年8月の振り返りでも触れているが、理由はさまざまながら買収によって製品ポートフォリオ拡充や新たなマーケットへの足掛かりの構築などを果たしている。大型の買収でいえば、AMDによるXilinxの買収は中国による承認が遅れている関係で2021年中には成立せず、2022年第1四半期になると説明されているが、買収そのものは順調に完了すると見られている。AMDとXilinxは共に業績は順調で、特にAMDは2021年の売上高成長率がトップになる見込みというあたり、合併後の躍進が期待できそうだ。
一部資産や事業の買収が目立ったのも2021年の特徴である。IntelとMicronが、3D XPointに関して共同開発を終了。Micronは3D XPoint事業から撤退を図ったが、その3D XPointの製造を行っていたLehiのFabをTIが買収している。そのIntelは逆にNAND Flash事業とFabをSK Hynixに売却する事を2020年に決めるが、その第1弾としてSSD関連事業およびIPの一部、中国大連のFab 68などの売却が2021年12月末に完了した。
もっとも成立しなかった案件も多く、これがまたIntel絡みというのも特徴的。具体的には2021年6月に流れたSiFiveの買収とか、7月に出たGlobalFoundriesの買収などで、こうした報道が流れるという事自体が現状のIntelの問題点を炙り出しているようにも思えるが、それはさておき……。
こうしたM&Aが順調に完了した(もしくは放棄された)中で、唯一くすぶっているというか炎上しているのがNVIDIAによるArmの買収である。2021年12月には、ついにFTC(米連邦取引委員会)による訴訟という話が出るに至り、順調に買収が完了する見込みは非常に薄くなった。仮に買収が成立するとしてもそれは2023年以降になるだろうし、そこまでソフトバンクが売却を待てるのかは結構疑わしい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
大原雄介のエレ・組み込みプレイバック
これを読めばここ1カ月のエレクトロニクス/組み込み業界の動きが分かる連載。注目すべき市場動向と注目すべき製品を取り上げます。
この記事の著者
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社 Green AI] 自動車業界には好機 脱炭素×コスト削減×現場改善を実現するエネルギー戦略 -
製品資料
[株式会社 Green AI] 脱炭素投資をすぐ回収したい 自動車業界にも有効なCO2削減アプローチ -
市場調査・トレンド
[スマートジャパン編集部] 「ペロブスカイト太陽電池」の普及戦略が公表 政府が目指すコスト・導入量のロードマップを解説 -
市場調査・トレンド
[スマートジャパン編集部] 導入が加速する再エネ・系統向け蓄電システム コスト・収益性の現状分析 -
技術文書・技術解説
[スマートジャパン編集部] いまさら聞けない「ペロブスカイト太陽電池」の基礎知識と政策動向
関連記事
こんなメディアも見られています
TechFactoryに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
特集
- マテリアルズ・インフォマティクスの動向調査
- 研究・開発職のデジタル活用調査
- 設計・解析業務におけるAI活用
- 3Dプリンタ利用動向調査
- CAD利用動向調査
- つながる工場の現状と課題
- 製造業におけるAI開発および活用の実態
- 設計・製造現場における品質管理
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
CAE解析をAIエージェントに任せてみた 人は何を担うのか
-
2
EE Times Japan×EDN Japan 統合電子版:「PCIM 2026」で見たパワー半導体最前線――電子版2026年10月号
-
3
スマート工場動向調査2026
-
4
「見て覚えろ」が通じない時代 製造業の保全技術はどのように継承すればよい?
-
5
EE Times Japan×EDN Japan 統合電子版:製造現場にフィジカルAIをどう実装するか――電子版2026年9月号
-
6
製造現場などを支える状態監視システム サンプリングの位相ずれを減らすには?
-
7
高精度テクノロジーの学習モジュール 「高精度ADC 基礎編・上級編」
-
8
QC活動の形骸化はどう防ぐ? 実効性のある業務へ転換する3つの解消策とは
-
9
自律走行搬送ロボット(AMR)の位置推定と自律走行はどこまで高精度化できる?
-
10
半導体の微細な構成要素を非破壊で可視化/評価する「3D X線技術」とは?
TechFactory SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechFactoryをフォロー