2018 SIMULIA Community Conference Japan
横浜ゴムが実践するAI×CAE×ヒトの“協奏”によるタイヤ開発(3/3 ページ)
「ぼーっとすること」は大変意義のあること
講演の最後、まとめとして小石氏は“人間の思考(脳)”についても理解しておく必要があると言及。認知容易性、ヒューリスティックス、バイアスのキーワードを挙げ、「人間は常に物事を冷静に、合理的に判断できる存在ではない。何らかの意思決定がされる際、これらが介在している可能性を意識しなければならない。そういうものだと理解した上で、ヒト中心で、AIとCAEを道具として活用することがよいのではないか」と小石氏。
そして、イノベーションに欠かせないものとして、小石氏は「たまには、『ぼーっとすること』が大切だ」と説明する。イノベーションには漸進的なものと、急進的なものがあるという。漸進的なイノベーションは連続的な革新であり、急進的なイノベーションはある種のジャンプを含んだような革新である。そうした中で、機械学習を活用すれば、すぐに急進的なイノベーションにつながるかといえば「否」だという。
「機械学習は新たなデータ、情報を得るための手段にすぎない。そこから“ひらめき”が生まれることで、初めて急進的なイノベーションにつながると考えられる。その“ひらめき”を得るためには、『ぼーっとすること』が大切だ。無意識のうちに、脳内に散らばる記憶の断片がつながって“ひらめき”になるといわれているからだ。『ぼーっとすること』は大変意義のあることだ」(小石氏)
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