Mentor Forum 2017 - Automotive Day|講演レポート
【徹底解説】つながるクルマ「コネクテッドカー」のセキュリティ課題と対策(4/4 ページ)
トレンドマイクロが提案するコネクテッドカー向けセキュリティ対策
トレンドマイクロでは、コネクテッドカーをはじめとするIoT分野向けに、クラウド連携型セキュリティソリューション「Trend Micro IoT Security」を提供している。「この製品は、通常のソフトウェアソリューションとは異なり、SDK形式で開発メーカーに提供して、LinuxベースのIoTデバイスに組み込んで利用してもらうものだ」(原氏)。Trend Micro IoT Securityが組み込まれたIoTデバイスは、デバイス側で異常を検知したり、サイバー攻撃を防御したりする機能を有し、バックエンドのクラウドシステム「Trend Micro SMART Protection Network」と常時連携しながら動作する。
Trend Micro SMART Protection Networkには、世界中のマルウェアや脆弱性に関する情報、不正なURL、サーバ、アプリケーション、不審な機器などのIPアドレスといったあらゆる情報が管理されており、IoTデバイス側のエージェントがTrend Micro SMART Protection Networkに問い合わせを行い、その結果に基づき安全か安全ではないかを判断して、サイバー攻撃や不審な振る舞いなどを防ぐ。「大掛かりなセキュリティソリューションをIoTデバイス(コネクテッドカー)側に搭載して動作させるものではない。例えばリソースの少ないヘッドユニットなどであっても、ネットワーク接続さえできれば動作する」と原氏は説明する。
Trend Micro IoT Securityは、大きく「リスク検知」と「システム保護」の機能を提供する。リスク検知では異常を発見した場合、管理者(開発元)に通知を行う。例えば、普段起動するはずのないプログラムが起動したり、アクセスするはずのないディレクトリにアクセスしたりといった不正アクセスの兆候を検知する。また、通信の異常も監視し、通信先に問題がないか、アクセス回数や接続先の数は普段と異なっていないかなども検出してくれる。さらに開発したIoTデバイスのシステム情報(バージョン情報)などをクラウドシステムにアップロードしておくと、該当するソフトウェアなどに脆弱性が発見された場合に通知してくれる。
一方のシステム保護では、まずホワイトリスト方式によるアプリケーション制御を提供する。あらかじめ定義したプログラムのみ起動を許可するため、不審なプログラムの起動を防ぐことができる。また、個別の脆弱性に対する侵入防御ルールに基づいて、脆弱性を突いてくるパケットの侵入を防御する仮想パッチの提供も行う。「脆弱性が発見された場合、機器メーカーから正規のパッチが提供されるまでに時間がかかる。その間のリスクを低減するのに、この仮想パッチが効果を発揮する」(原氏)。
Trend Micro IoT Securityでは、機器メーカーの管理者の利用を想定したダッシュボードを提供。ダッシュボード画面から対象デバイスの稼働状況の確認や脆弱性検知、デバイスの保護状況、ファームウェアのセキュリティステータスの確認などが行える。
なお、トレンドマイクロはメンター・グラフィックスとの協業を2017年11月29日に発表し、Trend Micro IoT Securityをメンター・グラフィックスの車載機器向けOS「Mentor Automotive ConnectedOS」に対応させている。Mentor Forum 2017 - Automotive Dayの展示会場では、両社の取り組みを紹介。Mentor Automotive ConnectedOSが稼働する車載インフォテイメントシステムに対してサイバー攻撃を行い、電話機能をハッキングするデモと、Trend Micro IoT Securityを有効にすることで攻撃をブロックするデモを披露した。
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