IoT時代の組み込み系ソフトウェア品質(3)
計測で組み込みソフトウェアの「品質」を丸裸にする(4/6 ページ)
狂乱の組み込み系計測
組み込み系ソフトウェアの品質を計測するのは大変である。普通のソフトウェアと違い、登場人物が多い。多数の登場人物が密接に関係して、並行して気ままに振る舞い、割り込みが入る。他を気にしない登場人物の勝手な要求で、いろいろな条件で計測することになり、計測は大量になり、複雑になっていく。
メカ、エレキ、ソフトで計り方が違う、いわんやIoTにおいておや
組み込み系ではソフト部門だけでなく、メカ部門やエレキ部門も関係する。そして、それぞれの部署では品質計測に対する考え方や観点、方法が異なることが一般的だ。これがIoTの世界になると、Web系もサーバ系もインフラ系も入ってくる。その結果どうなるかは推して知るべしである。
メカの世界は厳格である。設計図を基に全てを測定する。測定した値にばらつきがあれば直ちにその原因を探り、必ず原因を発見する。経年変化や耐久度、限界値を計測するために加速度テストもする。いつ壊れるかの予測もする。全てを計測し、全てを自分の手の内に入れる。これがメカの世界の品質計測である(一部、ステレオタイプ的なやっかみも入っているが)。
エレキはデジタルとアナログでは違う。アナログの世界ではメカと同様に厳格に測定する。雑音(ノイズ)という厄介者がいるので面倒だが、それでも完全に近い測定をする。これに対してデジタルはいい加減である。もちろんデジタル回路はアナログ回路で実装されているので、アナログ的な影響も受けるが、基本的に2値で動作すればいいので、測定も簡易的になりがちである。それにノイズにも強い。
これに対して、ソフトは計測方法が千差万別である。入力条件が多岐にわたり、組み合わせ数は計り知れない。メカやエレキとはテストに対する考え方も品質の考え方も違う。「品質をですね、計測したいんですが、一緒にお願いしますね」「え?それぞれでやりましょう、その方が効率もいいでしょうし。」「え、ノイズだけは一緒に」これらが誰の発言か分かるるようになれば、立派な組み込み屋である。嫌だけど。
組み込み系ソフトウェアの品質を計測する
組み込み系品質を計測するのは、やはり骨が折れる。エミュレーターもシミュレーターも歓迎するが面倒である。品質特性の機能適合性は他のソフトウェアと同様と思うかもしれないが、しかしデバイス(組み込み機器やその周辺機器)などといった“登場人物”が多いので、大変である。
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IoT時代の組み込み系ソフトウェア品質
組み込みソフトウェアにおける「品質」とは、一体、何者であろうか。多用されている言葉であるがその実態はようとしてしれない。この連載ではIoT時代の組み込み系ソフトウェアの品質」をテーマに開発現場の目線で見ていく。出演者は情報系に籍を置く大学1年生の紅美 香美(くみ こうみ)と品質 寛容(しなしち ひろい)。
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