技術者が知っておきたい失敗しない転職活動のコツ(3)
「面接1回のみ」の場合に注意すべきことは? 後悔しないための心得(2/2 ページ)
目的を見失うのがコワイ
あるとき、面接1回のみで内定、提示年収で入社を決めた技術者の方が相談に来ました。大手車載機器メーカーの子会社に派遣就労したことをきっかけに、設計技術者としてのキャリアをスタートさせた方でした。紹介予定派遣で就労先企業に正社員雇用され着実にスキルアップをしていましたが、希望する開発部署へ異動できずにいました。「希望に合うところがあれば転職しよう」と考え、転職サイトに登録。気になる企業へエントリーしていました。
すると、(社名を)知っている企業から面接依頼が入りました。“知っている=(イコール)有名企業”ということで安心につながり、情報収集しなくても大丈夫だろうと思ったようです。面接では設計技術者としてキャリアアップしたい強い思いを話し、企業側もその思いを受け止めてくれたようでした。結果、その場で内定。「希望する設計業務に就ける上に提示された年収も高額で、断る理由はなかった」といいます。
しかし、実際に入社してみると設計ではなく、工場での現場業務だったそうです。本人は最初研修かと思い、ある程度現場業務を理解した段階で設計業務に就けるものだと信じていたといいます。現場での仕事は大変多忙で連日残業が続き、その後も設計業務を任されることはありません……。しびれを切らし、半年ほど経過した後、上司に相談してみると、「現場業務が多忙なので、落ち着いたら設計もお願いしたい」といわれたそうです。
設計技術者としてのキャリアアップという本来の転職の目的よりも、待遇面での好条件に観点が移ってしまった結果、この方は再度転職活動を始めることになったのです。
面接1回でも後悔しない決断のために
1回のみの面接の場合、お互いの価値観や仕事観を明確にしないまま、「過去がこうだった。だからこれからもこうだろう」「これまでと同様に違いない」といった思い込みで話が進んでしまう傾向にあります。1回の面接で分かるはずがないと思うのではなく、“1回だからこそしっかりと理解し合える面接を実施するよう努める”必要があるのです。
例えば、より詳細にご自身のことを話し、現状の働き方、不満や不安に思っていることについて伝え、それらの点についてはどうなのか? その企業の組織体系や仕事の進め方、決定までのフローなどを確認できるとよいと思います。また、「大変」「多い」「少ない」などの表現をできる限り具体的な数値に置き換えると、お互いの価値観を理解する助けになります。
内定後も不安な点がある場合はうやむやにしたまま承諾せずに、再度問い合わせたり、面談の時間を作ってもらったりするなどの働き掛けをしましょう。転職エージェントを介している場合は、遠慮なくエージェントに相談してみてください。(次回に続く)
筆者プロフィール
日本アルテック株式会社 三上 知子(みかみ ともこ)
製造業、サービス業で経理・総務人事のバックオフィス業務に従事。2002年に大手技術派遣会社に入社し、技術者のサポート業務を担当。2012年、日本アルテックに入社、現職。技術者の転職支援に完全特化し、専門的に集中して取り組むスタイルで、きめ細かいマッチングを実現。技術者を中心に、モノづくり業界で働く人々のメンタルヘルス事業も担当している。
日本アルテック株式会社 https://www.altechjp.com/
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技術者が知っておきたい失敗しない転職活動のコツ
あなたにとって「転職の成功」とは何か? その目的を明確にし、ぶれずに活動できるかが転職の明暗を分ける。
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